2022年8月20日(土)21日(日)月組『グレート・ギャツビー』を観劇できました。
『グレート・ギャツビー』駆け足感想つづきです。
ここからマジで駆け足、レッツゴー!
★彩みちる(99期・研10)
ジョーダン・ベイカー
女子プロゴルファー
一見、デイジーと対照的なキャラクター。
クールで自立した大人の女性。
ビジュアル、発声、物腰など、人物像を的確に把握・表現。
ジョーダンがニック(風間柚乃)にゴルフを教え、いい雰囲気に。
風間ニックと彩ジョーダンの掛け合いSONG&DANCEは、歌い方や表情など、豊かな表現力満載。
ミュージカルならではの楽しさが詰まった場。
このまま結ばれるのかな…と思いきや、突然の別離宣言。
「仕事でボストンへ行くの。さようなら」
仕事でN.Y.を離れるというより、今までのしがらみを断ち切るように感じました。
みちるちゃんは空気感をつくったり、役になりきるのが巧み。
小柄ですが、存在感はとても大きい役者さんです。
★天紫珠李(101期・研8)
マートル・ウィルソン
トム(鳳月杏)の愛人
ジョージ(光月るう)の妻
灰の谷でガソリンスタンドを営む夫と暮らすマートル。
灰の谷は、産業廃棄物が投棄されたスラム街。
そんな環境にいても、マートルはフラッパーガールの先陣を切るお洒落女子。
ドラム缶に座ってせり上がる登場、インパクト大!
続いて娘役たちを引き連れてのナンバーを歌い上げます。
歌唱力が本人比、目覚ましい成長。
のびのび歌唱。
高音はやや弱し。
宝塚の娘役歌唱は独特なので、ハードルは高いよね。
トム(鳳月)にとって、マートルは遊び。
でも、マートルは本気。
その必死さが伝わってくる切ない演技。
窓から必死に鳳月トムに向かって、
「ここにいるわ!ブキャナンさん!」
必死で叫んでも金切り声にならず、哀切な響きに。
悪女のはずが、哀れでしかなくて。
マートルの心情が滲み出る発声と演技でした。
★白河りり(103期・研6)
キャサリン
マートルの妹
前作『今夜、ロマンス劇場で』にて、おっとり先輩としっかり後輩を演じた、じゅり&りり。
本作では、仲の良い姉妹を演じています。
キャサリンは常に姉・マートル天紫の味方。
姉の不倫を「真実の恋」と言い、アリバイ作りに協力。
マートル天紫の死後は、姉の不倫を否定。
「姉は貞淑な妻でした」
善悪や正誤を超えて、ひたすら「姉の味方」で在り続けるキャサリン。
これは義兄ジョージ(光月るう)への配慮になりました。
そこまでキャサリンが考えての言動かは判りませんが。
キャサリンはニック(風間柚乃)に色目を使ったり、軽い女の子に見えますが、情の深い人なのでしょう。
だからかな、無意識の行動・言動が「大切な人」を守ろうとするものになっています。
ギャツビー邸のパーティではニック風間にかわされたキャサリンに、ウルフシェイム(輝月ゆうま)が声をかけます。
一緒にダンスを踊ったり、お酒を飲んだり、楽しそうに会話が弾んだり。
リアルあしながおじさん&ジェルーシャ(違)
輝月ウルフシェイムの声の掛け方、エスコートの仕方が自然かつ紳士的。
まゆぽん&りり、意外なツボカップル爆誕。
(正確にはカップルにならへんけど)
2幕終盤の回想シーンでは短いながら、影ソロ歌唱。
CD音源のような超絶安定感。
宝塚屈指の美声の持ち主だと思います。
どんな音域でも変わらぬ音量で歌いこなす女子版・礼真琴。
(礼さんも戸籍上は女子ですが)
開演前のご注意アナウンスも白河りり。
宝塚が誇る女子アナです。(え?)
★きよら羽龍(104期・研5)
ジュディ・フェイ
デイジー(海乃美月)の妹
快活でちゃっかり屋のジュディ。
姉とギャツビーの逢瀬を秘密にする代わりにブローチ要求。
姉の駆け落ちが失敗するや、「ブローチ貰えないわね」
そこか!(苦笑)
勝気で明るい女の子をのびのび好演。
将来、彼氏や旦那を尻にしきそう。
それでも、いとこのルディ(彩海せら)は喜んで立候補しそう。
ルディ彩海とのデュエットソングは伸びやか。
ただし、高音は苦戦。
『LOVE AND ALL THAT JAZZ』でも高音に苦しんだ羽龍さん。
宝塚の娘役歌唱は(綺麗な)ファルセット必須だものね。
個人的に、きよらさんのかっこいい系ダンスが観たい。
ダンサー羽龍、めっちゃクールやねん。
(ギャツビーの感想ちゃうやん)
…と、あまりスピードの上がらない駆け足でごめんなさい。
今日2022/08/22(月)13時から、宝塚千秋楽。
無事に幕が上がるよう、祈っています。
∇つづくわな。