2021年12月4日(土)宙組全国ツアー『バロンの末裔/アクアヴィーテ!!』をLIVE配信で視聴しました。
福岡市民会館の舞台を自宅で観れるなんて。
ありがたいなぁ…!
映画館のライブビューイングが始まった時も有難いと思ってたけど、自宅だものね。
自宅で舞台を観れる。
移動時間ゼロ。
まるで「どこでもドア」です。
今に視点も自由に選べるようになったりして。
ドラえもんもビックリですね。
★バロンの末裔
さて、『バロンの末裔』です。
正塚晴彦先生の作・演出。
月組・久世星佳の退団作品。
双子の兄弟をトップさんが演じ分けます。
…って、似たような設定を最近、月組で観た気がする。
いえ、双子じゃないけど。
男女のそっくりさん兄妹でしたね。
(ピガール狂騒曲)
以下、ネタバレ感想です。
真風涼帆、ローレンス(兄)とエドワード(弟)を巧みに演じ分けていました。
おっとりしたローレンス(兄)
話し方もゆるやか。
しっかりしたエドワード(弟)
こちらは通常運転の男前キャラ。
父の死後、兄ローレンスが継いだボールトン家は由緒ある男爵家。
破産の危機に直面した実家へ戻ってきたエドワード。
軍属のエドワードは青い軍服で登場。
軍服、いいですね~!
星組『黒豹のごとく』を思い出します。
水色のスーツ姿も似合います。
スーツ…いいよね…!
日常的な服装がカッコイイって強い。
キャサリン(潤花)との呼吸もぴったり。
長身大柄同士で、バランスも良いですね。
リチャード(桜木みなと)は、エドワード真風の同僚。
ホテル経営をめざし、エドワード真風からお金を引き出そうと画策。
(悪役じゃないっす)
リチャード桜木の恋人・ヘレン(山吹ひばり)
きゃはるん系(そんな言葉ない)とでも言うの?
そこはかとない『メランコリック・ジゴロ』のティーナみが。
銀行の頭取・ウィリアム(瑠風輝)
若いながら切れ者で、フェアな人物。
ウィリアム瑠風の父・トーマス(凛城きら)
ボールトン家を土地を我がものにせんと画策。
ボールトン家の会計士・ローバック(秋音光)
言葉巧みにローレンスを誘導し、相場(投機)に手を出させる。
トーマス凛城と水面下で繋がっています。
ボールトン家に仕える執事・ジョージ(寿つかさ)
メイド頭のミセス・サーティーズ(小春乃さよ)と共に屋敷の使用人たちを束ねる。
二人とも忠実な人物。
ジョージ寿にたびたび言葉遣いを注意されるヘンリー(亜音有星)
ボールトン家の雑役夫。
口こそ悪いけれど、気の好い青年。
雉撃ちの丘で出会った真風と潤花に、己の家で雨宿りを勧める。
ヘンリーの父・ジェラルド(穂稀せり)
ボールトン家で長年仕えていた庭師。
現在は寝込みがちな模様。
真風の父からもらった、ある権利書をわたす。
ボールトン家の領地は、石炭が採掘できる土地でした。
ローレンス&エドワード兄弟の父は、領民たちが生活の為、自由に石炭を使って良いと証書を作成。
ジェラルドにもそれを託していました。
採掘権を売れば、傾いた家は助かります。
でも、エドワードはそうしませんでした。
「炭鉱をひらけば、自然環境が破壊される」
「現在の生活環境が悪化する」
先代はそう考え、敢えて炭鉱開発をせず、領民が生活に使う分の採掘を許可。
その姿勢を、エドワードも踏襲。
採掘権の譲渡や、炭鉱開発はしないことに。
貴族の矜持に賭けて、土地と領民を守る事を新たに誓うエドワード。
ちなみに爵位の順序は公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵。
公爵は Duke
侯爵は Marquess、Ⓜ︎arquis
伯爵は Earl、Count
子爵は Viscount
男爵は Baron
男爵家の子孫ゆえ、『バロンの末裔』
私はバロンというと、犬の名前を想像しがちですが。
「ペリーヌ物語』のバロン。
キャサリンは零落した伯爵家の令嬢だそうな。
広大な領地は維持費がかかりそう。
そして実家の立て直しの為、ホテル経営に着手します。
ボールトンの屋敷を、ホテルの客室に転用。
使用人たちは、ホテルスタッフに。
支配人はリチャード桜木。
オーナーはローレンス真風(兄)
雉撃ちの丘で互いの心を確かめ合ったエドワードとキャサリンでしたが、選んだのは別れ。
キャサリンはローレンスと結婚し、共にホテル経営を。
「最後のあなたの物を何かちょうだい」とキャサリン。
エドワードは己の指から、指輪を抜きます。
「軍隊時代に赴いたインドで買った指輪」だから、誰も知らない…と。
(エドワードの物だと、誰にも判らない…という意味ですね)
その指輪をキャサリンにはめ、手のひらにキス(激萌)
エドワードは一人、いずこへか去り行くのでした。
★アクアヴィーテ‼︎
ショー『アクアヴィーテ!!』では、桜木みなとが二番手役、瑠風輝が三番手役。
「ウィスキーがお好きでしょ?」と真風さんが歌い、トップ、二番手、三番手が客席に語りかける場。
曖昧な記憶をざっくり書くと、
瑠風「あなたの髪は博多ラーメンのようにツヤツヤしている…」
それ、豚骨スープでツヤツヤになってるのかな?
瑠風「ウィスキーじゃなく、シャンパン・モエで」
モエ・エ・シャンドンですか?
もえこちゃん…!(瑠風)
桜木「あなたの耳たぶは、モツのようにぷりぷりしている…」
コラーゲンたっぷりだね。
桜木「ジャパニーずん・ウィスキー」
そこは変わらず、鉄板で。
そして、ま…ままま、まかぜさん?!
床に寝そべるように座っておられる。
ハーレムの王様みたいなんですけど…!
真風「あなたのおでこは、辛子明太子のようにピンク色だ」
そう来ましたかー!
意味不明だけど、笑えるけど、撃ち抜かれるよ。
撃ち抜かれるといえば、桜木みなと&優希しおん。
優希くんが女役で踊るデュエットダンス。
女役といっても、ウィッグ無しのレオタード姿。
女装せずとも、妖しい色香が漂います。
優希くんといえば、高い身体能力!
『アナスタシア』の劇中劇では、『白鳥の湖』のロットバルト役で驚異的な跳躍を見せてくれました。
アクアヴィーテでも、キレの良いダンスをいかんなく発揮。
ずんちゃん(桜木)が、キヨちゃん(優希)が蹴り上げた脚にキス。
回によってはかじりつく事もあるそうな。
(真風ファンのCちゃんより)
蹴り上げた脚にキスといえば、明日海トートが蘭乃シシィにしてた様が浮かびます。
…は置いておいて。
キヨちゃん(優希)のダンスはピカイチですね。
宝塚が誇るダンサーです。
ピカピカといえば、亜音有星。
『バロンの末裔』のヘンリーは「素か?素なのか?」と問いかけたくなるほど素朴で可愛い。
芝居の上手下手以前に、可愛げがある。
語弊があれば申し訳ないけど、仮に下手だとしても許せるキャラクターかと。
(下手な訳じゃないですよ)
観る人を味方につけやすい個性があるような気がします。
聖乃あすかの霞たなびく風情
縣千の「オレ、あがた」
亜音有星の金粉
いるよね、訳わかんない何かを備えてる人。
(褒めてます)
努力で身につけるモノもあります。
それとは別枠の何か。
それがスター性なのかな。
ショーでは、ロケットボーイも務めた…のか?
ロケットの導入部で、白スーツ姿でドレス姿の娘役さんと共に登場。
スーツ姿で軽々、高く脚を上げてました。
★パレード
パレードでは、亜音有星、娘役さんを両脇に階段降り。
白い肩羽根をつけてました。
鷹翔千空、瑠風輝…と肩羽根付き一人降り。
桜木みなとはキジ羽根付きの小型羽根。
潤花、真風涼帆…は大羽根。
真風さんが背負うと、あまり大きく見えない。
全国ツアー用にコンパクトな大羽根なのかしら?
…いや。
真風さんが大きいからだよね。
★カーテンコール
カーテンコールでは、ご当地出身者紹介。
可愛い娘役さん(名前が…)
湖風珀
秋音光
組長さんでなく、トップの真風さん自ら紹介してた…よね?
熊本では、真風さんも紹介されたんだろうなぁ。
佐賀では、キョロちゃん(亜音有星)も紹介された事でしょう。
ニコニコ笑顔で真っ直ぐ手を挙げて「はいっ!」
…目に浮かびます。
想像ですが。
まぁ様(朝夏まなと)に続く佐賀県の星へと育っていくのでしょう。
肩羽根は付けてても、まだ研5の亜音くん。
カテコでは前列とはいえ、下手の一番端。
ですが、端はある意味、最も見つけやすいポジション。
縣くんも一番端が多かった印象。
おかげで今、「ぎゃ!あんな真ん中寄りに」と驚きます。
亜音くんも1〜2年後には「ぎゃ!?」と驚くポジションにいそう。
宝塚は一年で大きく変化していく世界。
期間限定の世界ゆえの鮮烈な煌めき。
それが宝塚の魅力でもあります。
OGの受皿として、タカラヅカ・ライブネクストも出来ましたが、現役生の輝きは独特。
生徒さんも、ファンの皆さんも、今を堪能なさって下さい。
参考:
真風涼帆(92期・研16)
凛城きら(92期・研16)※専科
桜木みなと(95期・研13)
秋音光(96期・研12)
瑠風輝(98期・研10)
小春乃さよ(98期・研10)
優希しおん(100期・研8)
鷹翔千空(101期・研7)
潤花(102期・研6)
亜音有星(103期・研5)
山吹ひばり(105期・研3)
∇ 千秋楽までお気をつけて