昨日は、2021年12月2日(木)
礼真琴(星組95期・研13)と彩海せら(雪組102期・研6)の誕生日でした。
琴ちゃん、あみちゃん、お誕生日おめでとうございます。
そして昨日は、星組『柳生忍法帖』新人公演(東京宝塚劇場)
主演は天飛華音(102期・研6)
かのん君もおめでとうございます。
宝塚と東京、それぞれ各1日限りの新人公演。
礼真琴主演(柳生十兵衛役)の舞台で、新公主演を務めるかのん君。
彩海せらと同期・同郷(鹿児島)・同スクール(地元)でもあります。
縁が深いお二人の誕生日に、主演として舞台に立つとは。
不思議なご縁を感じます。
雪組『CITY HUNTER』新公(主演:縣千)に続き、東京新公はLIVE配信されました。
ありがたや、ありがたや。
私は配信視聴。
妹は東京宝塚劇場で観劇。
(友の会が親友になってくれたそうな)
天飛くんは若いながら、すでに骨太な男役像を構築しつつあります。
決して長身ではないのに、存在感がゴツゴツしてる。
『柳生忍法帖』では男の色香を漂わせてきました。
そっと目を伏せただけ。
立ってるだけ。
歩いてるだけ。
存在してるだけ。
…であっても、得も言われぬ色香がふわ~っと。
そして、イケボ。
声がいいですね、本役さん同様。
礼さんも低音のええ声ですが、天飛くんも男前ボイス。
芝居も、ダンスも巧い。
歌唱力も高め安定…のはずが、本作新公では珍しくやや不安定。
充分に歌えてるんですよ?
ただ、天飛華音の通常レベルと比較すると、「んん?」
宝塚新公の時も書いたので重複しますが、私の推測はこれ。
① 殺陣を採り入れた振付をこなしながらの歌唱は負担大
殺陣は下手すれば、怪我に繋がりかねません。
また、物を手に持ちながらだと、バランスを崩しやすい。
それらに加えて歌唱は、通常以上にハードでしょう。
② 稽古の変化
コロナによる緊急事態宣言が繰り返される中、多くの分野で「時短」が浸透。
新人公演は再開したものの、コロナ前より稽古時間が短縮した可能性は大。
実際、そんな風な話をしてたような。
テレビやラジオで。
「密を避けるため、稽古対象の配役だけが稽古場に入る」といった話もしてた気が。
…って、それは本公演の話だったかな。
新公の稽古も、それに倣っているかもしれませんね。
もともと「本公演の合間(開演前、終演後など)」に行われる新公の稽古。
それが更に限定されたことは想像に難くありません。
以上から、不安定に感じられたのかな?…と推察しました。
本役(礼真琴)は軽々とやってのけてますが、めちゃくちゃ大変だと思います。
新公も、天飛くんだから、あそこまでクオリティを引き上げられたのでは。
天飛くんを取り囲むメインキャスト陣も好演。
ヒロイン・ゆら(本役:舞空瞳)は、瑠璃花夏(103期・研5)
しっとりした美声を聴かせてくれました。
柳生十兵衛(天飛華音)との絡みが少なくて残念。
二番手役・芦名銅伯(本役:愛月ひかる)は、碧海さりお(101期・研7)
101期生は新公の長の期。
さりお君は星組101期の首席なので、カーテンコールでは挨拶も。
朗々と澱みなく、爽やかな弁舌。
エース級のアナウンサーのようでした。
挨拶といえば、主演あいさつ。
天飛くんは瞳こそ感無量ながら、言葉はしっかり発していました。
…と思っていたら、終盤でふっつり言葉が途切れ。
次の言葉が出るまで、間が空きました。
ほんの数秒でしたが。
胸が一杯で、込み上げてきた感情を抑えていたのでしょうね。
やがて挨拶を再開するや、落ち着いた口調。
おつかれ様でした。
三番手役・漆戸虹七郎(本役:瀬央ゆりあ)は、咲城けい(102期・研6)
天飛くんと同期。
端正な美形です。
その他、若手路線スターが本役を務める役をいただいた下級生たち。
台詞や見せ場もある役です。
アップやバストショットで抜かれる事もちょこちょこありました。
多聞坊(本役:天飛華音)の稀惺かずと(105期・研3)
香炉銀四郎(本役:極美慎)の大希颯(105期・研3)
次世代スター候補生たちが続々登板。
この二人は、音楽学校文化祭でワンツーを務めていました。
華も芝居力もある期待の星です。
星組の新人公演は、見応え・聴き応えがあります。
才能豊かな生徒が多く、将来性の宝石箱のよう。
初めて星組新公を観た時から、その印象はずっと変わりません。
同時に、本公演の印象もずっと変わらず。
ほぼ同時期にトップが交代した花組は、すでに二度の脱皮を繰り返し、前任トップ時代とは様変わり。
星組も北翔海莉、紅ゆずる、礼真琴と代替わりしていますが、一新した印象はなくて。
何故でしょうね?
本公演を観ていると、星組はいまだ「礼真琴しか歌えない」印象があります。
でも、実際はいるんですよ。
歌ウマさん。
歌う機会をもらえないだけで。
歌うま娘役として、有沙瞳が主に活用されています。
小桜ほのかも外箱では活躍の場がありますね。
ほかにも歌える娘役はいます。
いるけれど、登用されないだけ。
新人公演を卒業すると、さらに耳目に触れる機会が減ります。
もしや、折角の才能が埋もれていくのか…?
新人公演で美しい歌声を聴くたび、その行く末を案じずにいられません。
…と思う反面、
頼もしいベテランが脇を固めてくれる事は安心感があります。
見慣れた顔がいてくれると、それだけで嬉しかったりします。
痛し痒しですね。
∇おつかれ様でした