2021年11月6日(土)宝塚大劇場で開幕した『元禄バロックロック/The Fascination』のキャスト別感想・第三弾です。
ネタバレも含みます。
ヲタク発言も…出るだろうなぁ。
まだ知りたくない人、ヲタク苦手だわ~な人は読まれませんよう。
★聖乃あすか(100期・研8)
冒頭で登場する亡霊・タクミノカミ。
ブルーシルバーの髪や衣装は発光して見えます。
トート閣下のニューバージョンかと思うやん。
当事者でありながら、物語を俯瞰して眺める語り部。
死後の存在なので、他の人には見えず、交わらず。
他の登場人物と会話を交わす事はなく。
そこが残念といえば残念。
様々な場所に出没。
舞台上に姿を表す機会は多いです。
他の人々眺めてることが多いので、横顔率が高い聖乃さん。
鼻が高くて、ヨーロピアンな香り漂う横顔。
かつて『A Fairy Taleー青い薔薇の精ー』で白薔薇の精に扮した時、妖精という架空の存在が似合っていました。
今回のタクミノカミも亡霊なのかな?
実存しない存在。
人であって人でない的な。
…エドガー?
(新公でエドガー演じましたね)
(ポーの一族)
トップスターの柚香さんも人外が似合いますね。
今回のショーの食虫花がまさにそれ。
聖乃さんはもう少しおとぎ話寄りかも。
タクミノカミも幽霊だけども。
共通点は二人とも独特の空気感をもつ美形ということ。
ウィッグや衣装の効果もさる事ながら、本当にフワッと仄かに発光して見えます。
(ほのかが、ほのかに発光…)
(今うっかり親父ギャグを…)
秘かに二役こなしてる聖乃さん。
二役目もツボ!!
素敵なのです…!
もっと長く出てほしい。
無理だけど、お話の構成上。
ショーでは『ピアノ・ファンタジー』序盤を担当。
一人で登場し、ピアノを弾く振付でソロ歌唱。
なんか感じのいい声出てる…!
歌が上達してる…!
軽いタッチでハミングするよう歌う感じが良き。
りきまず、楽しんでる感が出てます。
その流れからのロケットボーイ。
脚を高く蹴り上げます。
ダンスも鍛錬してる事がわかる足上げ。
聖乃さんは4番手として、柚香光、水美舞斗、永久輝せあと踊る事も多し。
(プラス、星風まどかが加わる事も)
華と美の洪水です。
柚香光、水美舞斗はダンスが得意だし。
永久輝せあ、聖乃あすかもダンスがぐんぐん上達。
見応えありまくりのショー。
同期の音くり寿と組んでデュエットダンスを踊る場が2回あります。
初回は組長・副組長らが銀橋で歌っている時、本舞台で。
2回目は黒燕尾の後、(星風まどか以外の)娘役が『情熱の花』を歌い、銀橋にずらり並んだ時。
ほとんどの娘役は捌けた後。
一人銀橋に残ったくり寿ちゃんを、聖乃さんが迎えに行き、エスコート。
二人でデュエダンを踊りました。
同期同士、大舞台でデュエットダンス…って、なかなか無い貴重な機会ですよね。
二人とも中卒一発合格組で同い年。
トップ娘役の星風まどかも同じく中卒一発合格。
そういえば、柚香さんと水美さんも中卒一発合格の同期ですね。
今の花組の中枢は、中卒一発合格組の宝庫なんですね。
永久輝さんは高校在学中に受験され、やはり一発合格だったような。
曖昧な記憶で申し訳ない。
一発合格だからエライとは限らない。
…が、「育てたい、獲得したい」と試験官の琴線を強く揺さぶったのでしょうね。
若くして進路を決め、受験して合格し、第一線を走ってきた彼ら彼女らには敬愛の念が湧きます。
聖乃あすかの霞がたなびくような美は、なかなか無い風情。
これは確かに押さえておきたくなるやろな。
骨太な男役へと変貌していく姿は「妖精が男役になっていく過程」を垣間見る気持ち。
ますます幅広い魅力を携えて行くのでしょう。
★音くり寿(100期・研8)
犬と平和を愛する少年将軍・ツナヨシ
争いは大嫌いな平和主義者。
(マララ・ユスフザイさんの少年版か?)
愛するペスをかたどった大きなヌイグルミを抱えて登場。
天に召された愛犬ペスと再会すべく、コウズケノスケ(水美舞斗)に「時間を巻き戻せる時計」作製をせっつきます。
しかして外国人宣教師から犬のアイボ(だよね?)を貰うや、大喜び。
ペス様を放り投げて、ダンシング。
コウズケノスケが背後でナイスキャッチ。
ただの幼いアホの子か?と思いきや、誰より場を締める力を持っているツナヨシ。
マジこええぇぇ…!
心のままにやりたい放題ながら、ピースフルでお茶目なツナヨシ様。
愛犬がペスなあたりが、エドのパラレルっぷりを感じさせます。
好き放題に暴れてみたり。
無理難題を吹っかけたり。
…かと思えば、大人顔負けの理知を覗かせてみたり。
七色の魅力を放つツナヨシ様です。
単純に面白いんだけど、音くりちゃんが演じる事で、より幅と落差のあるキャラクターになっていると思います。
クセになります、ツナヨシ様♡
ショーの方では、ビッシバシに2番手娘役として活躍。
永久輝せあと組んで踊る『ミモザの花』のフランス娘はお人形さんのよう。
…かと思えば、花娘を引き連れ、銀橋でセンターに立ったり。
くり寿ちゃんもツナヨシ様並みに幅がありますね。
同期の聖乃さんと踊るデュエットダンスは、二人ともリラックスした笑顔。
同期の絆を感じます♡
確かな舞台技術で花組を支える、堂々たる娘役2番手です。
∇ ブラボー100期生♡