明日は雪組『ひかりふる路』の初日です。
望海風斗&真彩希帆の新トップコンビ、ついに大劇場お披露目です。
その前に、今更ですが、『はいからさんが通る』の感想を書いておかねば。
ヒロイン・花村紅緒役を演じた華優希(100期・研4)
華ちゃんを観るために、シアタードラマシティへ参りました。
華ちゃんの紅緒さんは、期待に充分こたえてくれました。
女学生時代は、お転婆ながらも愛らしく。
原作の紅緒さんさながらに、はちゃめちゃで。
滑舌も良く、落ち着いた声質で、台詞が聴き取りやすい。
ヒロインらしさを出すためか、少し高めに発声していましたが、一番の見せ場では、本来の声を出してましたね。
小学生時代、原作マンガを初めて読んだ時から、『はいからさんが通る』で最も好きな場面。
それは、婚約者・伊集院忍少尉の葬儀で、白い喪服を着て登場するところです。
亡き母から譲られた、白い喪服。
白い喪服に袖を通す事は、『二夫にまみえず』…夫と死別しても再嫁しないと、生涯の操を立てる誓い。
婚約しただけで、嫁いだ訳ではないのに。
生涯、少尉ひとりに添い遂げると。
一幕ラストは、白い喪服姿で現れる紅緒さんで締めくくられます。
華優希は声も姿も凛として、神々しさすら醸し出していました。
紅緒さんの真摯な覚悟が伝わってくる、ヒロイン・華優希の真骨頂ともいえる場面でした。
華優希は愛らしい容姿から受けるイメージより、遥かに豊かな母性と、理知的な落ち着きを備えています。
彼女が持つ未知数のポテンシャルが凝縮され、まさしく『場を支配』していました。
『邪馬台国の風』新人公演のヒミコ役もハマりましたが、さらにレベルアップした華優希がそこにいました。
少尉こと伊集院忍(柚香光)、編集長こと青江冬星(鳳月杏)、幼馴染の藤枝蘭丸(聖乃あすか)、俥引きの牛五郎(天真みちる)、馬賊の鬼島森吾(水美舞斗)など、様々な男役と絡む紅緒さん。
誰と並んでも、不思議と似合うんです。
蘭丸のような、美少年キャラとも。
編集長のような、大人の男性とも。
狼さん(鬼島森吾)のような、ワイルド男子とも。
牛五郎のような、お笑い要員とも。
そして、もちろん少尉とも。
少尉とは、本当にお似合い。
一対の雛人形のようでした。
男役と並んだ時、男役をよりかっこよく見せつつ、華ちゃん自身も輝くんですよね。
あげまんタイプの娘役ではなかろうか?
将来、誰の隣に立っても、頼もしいパートナーになることでしょう。
次の大劇場作品『ポーの一族』では、メリーベルに大抜擢。
エドガー(明日海りお)最愛の妹で、アラン(柚香光)とユーシス(矢吹世奈)の初恋の少女。
エドガーやアランにとって、メリーベルは聖母のような存在でもあります。
そう、メリーベルは可憐な少女ですが、包み込むような母性を備えているんです。
華優希の個性とリンクしていますね。
華ちゃんの今後には、期待しかありません。
最後になりましたが、Aさんとお友達様、お世話になり、ありがとうございました。