2024/06/01(土)月組『Eternal Voice』が東京初日開幕。
おめでとうございます。
さて、5/30(木)初日を迎えた星組『BIG FISH』
5/31(金)休演日を経て、2日目の6/1(土)急展開で観劇できることに。
ありがたや、ありがたや。
★ネタバレします
感想は……ネタバレします。
配信も映像もない本作。
私は「隠さず教えてくれ!!」と思ってたので。
観られないからこそ、知りたくない方もいらっしゃるかと思います。
その心理もまた、わかる気がします。
他者からの情報だけで形成されたイメージ。
それは却って、実像からズレるかもしれません。
一回しか観ていませんので、記憶違いや勘違いがあったら、ごめんなさい。
ご指摘いただければ幸いです。
ちなみに、1幕から何度もグッと来ました。
…が、泣くには至らず。
(観劇して泣く事、めったにないので)
(大号泣と感想ひしめく作品を観ても、ジーン止まり)
(明日海さんの退団公演でも、泣かなかったな)
(「焼き付けとかな!」と必死すぎて)
佳作、珠玉作という印象。
(私はこれらのニュアンスが好きだったりする)
礼真琴主演作としては、たまらん作品。
礼さんの魅力が詰め込まれてます。
★観劇ジェンヌ
聖乃あすか(花100期・研11)も観劇していました。
(観劇被りだ、ワーイ♡と心の中で万歳)
遠目にも、一般人と一線を画す美貌とオーラ。
横顔が彫刻。
同期が4名参加する『BIG FISH』
(極美慎、二條華、希沙薫、煌えりせ)
中でも、極美慎は二番手役。
客席で見守りつつ、刺激を受けつつ…でしょうか。
★劇団へおねがい
東急シアターオーブで上演された宝塚の海外ミュージカル。
私が思いつくは、この3本です。
雪組『20世紀号に乗って』
2019/03/22~04/07
潤色・演出…原田諒
主演…望海風斗、真彩希帆
月組『Death Takes a Holiday』
2023/06/12~06/28
(公演中止の為、06/19~06/28に変更)
潤色・演出…生田大和
主演…月城かなと、海乃美月
星組『BIG FISH』
2024/05/30~06/16
潤色・演出…稲葉太地
主演…礼真琴
この3本の特色(≒共通点)は…
歌唱、演技のレベルが高いこと。
ダンスも見応えあり。
『Death Takes a Holiday』は配信・円盤とも可でした。
…が、『20世紀号に乗って』と『BIG FISH』はどちらも無し。
惜しまれてなりません。
版権が厳しく、配信や映像化が望めないなら、せめて…
①会場は最低限、東西で(例:大阪、東京など)
②長期上演(再演を含めて検討)
③宝塚友の会での販売枚数を増加
…といった事を考慮していただければ。
劇団さん、よろしくお願いします。
個人的に『20世紀号に乗って』は印象的すぎて、脳内Blu-rayに記憶されています。
(二度と観られぬだろう傑作)
(いろんな意味で凄かった)
(だいきほには稀有なハッピーエンドでもありました)
だからこそ、よけい映像化されなかった事が残念です。
★オーケストラ生演奏
『BIG FISH』終演アナウンス後、オーケストラ演奏が場内に流れます。
1階後方を見上げると見えるモニター(わりと小型)
そこに御崎恵先生が指揮する姿が映ります。
オーケストラの粋な計らい・お見送り演奏。
「そういえば…」と『ME AND MY GIRL』『エリザベート』等を思い出された方もいらっしゃるのでは?
お時間に余裕がある方は、耳を傾けてみて下さいね。
シアターオーブには、オーケストラ・ピットがありません。
生演奏は、舞台裏でモニターを確認しながら演奏する形式。
モニターを通すと、わずかながらズレが生じます。
…が、そのハンデを感じさせない見事なオーケストレーション。
音楽と演者のタイミングも自然です。
★礼真琴(95期・研16)
エドワード・ブルーム
夢のような話を息子へ語る父親
礼真琴の魅力のバラエティ・ギフト。
高校生から初老まで、様々な年代の礼真琴が登場。
初老以外は、外見に大きな変化なし。
(衣装は変えてましたが)
主に話し方や発声、動きなどで年齢を表現。
舞台上の早着替えで、半世紀近くワープしたりも。
どのエドワードも、自然でチャーミングでした。
そう、チャーミング。
お茶目でチャーミング。
どんな時も、誰に対しても、オープン・ハート。
誰からも愛される人気者のエドワード。
それは、エドワードが誰に対しても扉を開いているから。
ただ、エドワードは根っからの自由人。
仕事は出張ばかり。
事務所でルーチンワークより、外に出て、新しい発見や挑戦を求めます。
洞窟に住む、巨人のカール(大希颯)
町の人々は恐れ、駆逐しようとします。
ところが、エドワードは対話を提案。
誰が話すねん?…と、ざわつく人々。
「僕が巨人と話してくるよ!」
洞窟に引きこもったカールを、外へ連れ出したエドワード。
「もっと広い世界を目指そう」
それはカールのみならず、己に向けた言葉。
カールと共に町を出たエドワード。
サンドラ(詩ちづる)に一目惚れしたり、更に様々な出会いと冒険が。
…と書くと、エドワードは陽性キャラクターに見えます。
息子のウィルは父を、「自慢しぃの大ぼら吹きでは?」と怪しむ始末。
(ウィルは少年時代:茉莉那ふみ)
(青年時代:極美慎)
(どちらも拍手モノの好演)
朗らかで、愛情表現を惜しまないエドワード。
皮肉にも、最愛の息子には理解されないんですが。
(息子の気を引きたくて、張り切り過ぎて…)
10代の頃から晩年まで、ずっと変わらず、純真なエドワード。
その純真さゆえに、重い責任を背負う事も厭わない。
実は誰よりも大人。
子どものように無邪気で、誰より冷静。
自分が受くべき栄誉も、他者へ譲り、称える。
エドワードにとって、名誉や賞賛は軽微なこと。
人との繋がりや心を寄せ合う事こそ、重要なんですね。
全編を通して、それを教えてくれました。
また、広い世界をめざして飛び出しながら、元居た小さな町を救いに戻って来たり。
最も身近な「世界」…つまり家族…を何より愛おしんだり。
身近な小さな関係性にこそ、大きな世界が広がっていたんですね。
礼真琴は「演技」している訳ですが。
礼真琴自身ともリンクしているような気がして。
エドワードと礼真琴が、自然にシンクロしていました。
エドワード(礼真琴)、そしてウィル(極美慎/茉莉那ふみ)を通して、人生の意義を再確認できた気がします。
エドワードとの関わり合いは、キャスト別感想で具体的に触れていきます。
▽開演2日目おめでとうございました