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年功序列と実力主義

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2023年10月7日(土)は観劇予定でした。

真風の嫁&桜木の嫁と共に、芹香斗亜トップ就任を祝って。

 

私は現在、誰の嫁でもありませぬ。

明日海りお在団中も、明日海の嫁ではなかったな。

そんな高貴な身分ではありませぬ

奴隷だったから…明日海さんの。

 

(ギィ2号?!)

(タルハーミネは誰?!)

(明日海さん?!)

(やだ、踏みつけられちゃう♡)

 

…ごめんなさい、上田久美子先生。

傑作をギャグにしてしまって…。

 

©花組『金色の砂漠』より(2016.11~2017.02)

 

 

さて、宙組『PAGAD/Sky Fantasy』は10月22日(日)まで公演中止が発表されました。

 

宝塚大劇場での上演は難しいかもしれませんね…。

 

 

「改善しようぜ☆」と言いまくってますが、実は私、年功序列を重んじる派です。

 

年長者はもちろん、コミュニティや組織では、年齢に関係なく先に所属していた人に敬意を払ってきたつもり。

ほぼ、脊髄反射。

 

宝塚はスターシステムを採用しています。

しかし、それ以上に年功序列を重んじる事で、上級生の自尊心を守ってきました。

 

どの世界でも「実力主義」が正義みたいに扱われがちですが、そもそも実力って何?

 

限定された能力・成果を比較して「実力がある」と判断する。

それ自体はアリだと思います

 

ただ、その限定した能力を振りかざしたり、胡坐をかくのは頂けません。

 

もちろん、年齢・学年・年季で上下を決めるのも、疑問がなくはない。

 

なくはないけれど、「年長者だから」という理由で敬意を表する事は、ある意味で平等とも言えるかと。

 

時間は誰にでも平等に24時間与えられています。

その時間を(己より)長く生き延びてきた。

 

寿命が短く、死が身近だった時代、それは尊敬と寿ぎに値しました。

 

それが今に受け継がれているのかな、と。

社会が成熟し、医学も発展した現代、長寿は当たり前になってきたので、有難みが薄れていますが。

 

私は「ひとの自尊心を守る」上で、年功序列はいい仕事をしてると思うんですよね。

 

年を重ねれば、だんだん色々ガタが来ます。

もし年功序列の価値観がなければ、作業効率が悪い年長者は不用品扱いになるでしょう。

 

恐ろしい世界ですよ…。

生まれた瞬間から、人は老化していくしかないのに…。

 

 

…というように、宝塚音楽学校や歌劇団が受け継いできた伝統は、ええ事もようけあると思っています。

 

ただ、某文春ではこんな事も書いてありましたね。

 

「下級生がいう事きかず、悩みの種」

「学級崩壊」

 

…え?

上級生に絶対服従じゃないの…?

逆らえるの…?

 

それは、やり辛いこともあったでしょうなぁ。

 

 

わたくし事で恐縮ですが、私は組織に勤める一労働者です。

 

業務のローテーションは結構あります。

私は仕事を引き継ぐ際、マニュアルや補助資料を整備し、説明もします…が。

 

「私はこうして来たけど、あなたの考えで変えていいよ」

「自分がやりやすいよう、良いと思う方法にしてね」

 

…と、「あとは好きにして」という考えです。

そういうスタンスは多数派じゃないかな、今の時代は。

 

 

ある時、ある後輩から業務を引き継ぐ機会がありました。

 

その後輩は「私から引き継いだ業務は一切変えるな」と。

 

だがしかし、どう見ても整理し直した方がいいよコレ…というカオスの森状態。

 

喩えるなら、①ムラ ②宝塚 ③大劇場…これらはどれも「宝塚大劇場」指す事がある、と宝塚ファンなら知ってます。

 

でも、一般の人にとって、①ムラは「市町村の村、転じて田舎」だろうし、②宝塚は「宝塚市、または宝塚歌劇団」だろうし、③大劇場は「大規模収容ホール」でしょう。

 

つまり、それを良く知ってる人には解る「暗黙知」だらけでした。

 

カ~オ~ス~…。

 

そこで、データもマニュアルも整理・補足し直しました。

(以前のそれらは、きちんと残した上で)

 

…が、消されてしまったのです。

ちーん…(黙祷)

 

すすす、すごい…

本科生がオレの職場にいる…

 

…と、音楽学校ごっこを楽しむ訳にもいかず。

話し合いましたが、お互いに平行線。

 

そこで私がどう出たか。

下記の選択肢から一つを選んでみて下さい。

 

①「私こそが本科生!」と強気に出る

②負けずに何度でも作り変える

③後輩を尊重し、前例に倣う

 

…ちっちっちっ(秒針)

選びましたか?

私の行動、読めましたか?

 

それでは、私が選んだ行動を発表します。

それは…

 

③後輩を尊重し、前例に倣う

 

…でした。

 

意外でした?

意外ですよね。

あんなに「改善、改善」言ってたくせにね。

 

 

なお、これには後日談があります。

 

前任者の細かく厳しいチェックの目。

それが消えてから、そっとリニューアル版を差し替えました。

 

消されたものは、バックアップを取ってありまして。

表向きは前のまま、並行して更新版を進めていたのでした。

 

前任者は「己の思い通りになった」と満足してるし、私は業務改善ができて、お互いにWin-Winです。

 

騙し討ちみたいですかね、ははは。

 

前任者と一度は対立しましたが、どちらが正しいかとか、勝負どころはそこじゃない。

目的とはかけ離れている。

 

目的は「スムーズな業務遂行」なので。

 

本当は話し合って、歩み寄って、正面突破で解決するのが少年ジャンプ的正解だろうと思います。

 

私は本来、正面突破派です。

 

(海賊王に、俺はなる!)

(奴隷からの下剋上)

 

でも、全てを正論で通していく時間もパワーも、私にはありません。

 

それに、正論は時として人を傷つけます。

 

思えば、ずるい大人になっちまったな…と思いつつ。

 

価値観なんて、人にどうこう言われても、変わらない時は変わらないもの。

必要があったり、タイミングが合ったりすれば、変わるかもしれませんが。

 

音楽学校や劇団さんも、素晴らしい伝統は守り続けて下さい。

 

しょーもない前例主義にこだわる層もいるでしょうが、そこは良い塩梅にいなしましょう。

 

世の流れ的に、尻すぼみになる価値観層だと推察します。

 

真面目な人

まっとうな人

努力してる人

一所懸命な人

純粋な人

優しい人

 

そういった人々が伸び伸びと過ごせる世界。

綺麗事があたりまえの世界。

 

そんな世界になるといいのにな、と思います。

 

 

▽ 汚れちまった哀しみに…

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