今回のミーマイ再演で、最も気になっていたのがジャッキーの配役。
鳳月杏がジャッキーに配され、小躍りして万歳三唱でした。(脳内で)
…と開演前から最も期待していた鳳月杏ジャッキー。
どれほど期待してたかって「もしかしたら涼風ジャッキーを超えてくるかも…」と。
私の中で涼風ジャッキーは、いまだあらゆる演目・あらゆる配役の最高峰。
……あ、タカラジェンヌとしては、明日海りおが歴代トップです、私の中で。
その点ではすでに、涼風さんを上回っています。(ごめんなさい、かなめ様…)
ですが、「涼風真世 × ジャッキー」の取り合わせは特別。
これだけは私の中で揺るぎないナンバーワン。
別格です。
ですが、もしかしたら鳳月さんがジャッキーを演じたら、超えてくるかもしれない…。
そんな予感がしました。
つまりそれって、私にとってのナンバーワンが入れ替わるという事です。
結果は……双璧でしょうか。(現時点で)
涼風ジャッキーは、やはり特別でした。
ですが、鳳月ジャッキーはまさに「こんなジャッキーが観たかった」
涼風ジャッキーと並ぶ、理想のジャッキーがそこにいました。
品格とプライドを備えた佇まい。
絵に描いたようなブロンド美人。
髪型やセクシーさから、マリリン・モンローを彷彿としたりも。
涼風さんも鳳月さんも、グラマラスというよりスレンダー。
セクシーであると同時に、クールでかっこいい系。
涼風さんは、グレース・ケリー寄りかな?
鳳月さんは、北欧美人 グレタ・ガルボみたいだな…と。
双方とも「クール・ビューティ」の代名詞的存在ですね。
男役が演じる娘役は、上背がある分、スタイルの良さが際立ちます。
鳳月さんはジェンヌの中でも抜きん出て腰の位置が高く、手足が長いモデル体型。
ふだん男装してるスーパーモデルが女性に戻った……わけですが、そこは宝塚。
「男」がデフォルトのジェンヌさんの女形姿なわけですよ。
デフォルト男子ならではのダイナミックでスピーディな動きとダンス。
長い脚が高く上がる、迫力と格好良さたるや…!
しかも、スピード感をもって。
明日海ジャッキーは、一つ一つの動きが丁寧で美しい。
柚香ジャッキーはダイナミック&パワフル。
涼風ジャッキーと鳳月ジャッキーは、この二つが合わさった形。
疾走感と力強さもありながら、あくまでも優美。
そして一つ一つの動きにキレがありながら、ピタッと綺麗に収まる。
最高ですね…。
男役が演じる娘役、その最高峰のひとつを観せて頂きました。
歌唱も、高音が無理なく綺麗に出ていて、驚きました。
そういえば、明日海さんの歌唱もハイレベルでした。
ダンス中の息切れも、全くなく。
ジャッキーの「トップへ登るわ」と歌いながらのダンスはハードで、ブレスが非常に難しいと思います。
椅子を駆けのぼり、テーブルに上がったり、リフトも複数あります。
歌いながらのリフトって、すんごく難しいはず。
ダンスに集中していても、大変な大技なのに。
歌いながら相手と呼吸を合わせ、少しでも男役の負荷を軽減するため、筋肉をグッと締めて。
歌いながら、踊りながら……すごすぎ。
リフトじゃないけど、仲買人を跳び越えながら歌うところ。
ここも、地味に難しい箇所のはず。
寝転がってる状態とはいえ、人を跳び越えるって、気を遣いますし。
タイミングを間違えたら、踏んづけかねません。
鳳月ジャッキーも、仲買人たちを一人一人跳び越えながら歌うところでは、ごくごく僅かながら、ブレスが乱れかけました。
歌唱にはほぼ影響なく、ほんの僅かのことながら。
涼風さんと明日海さんは、そこもクリアしてました。
あの二人は共に(男役としては)小柄で華奢ながら、体力と肺活量すごかったんですね。
あらためて、舞台人としてのポテンシャルの高さを感じました。
…というわけで、映像で観た明日海ジャッキーについても、改めて思いを馳せつつ。
惜しむらくは、生の舞台を拝見できなかったことです。
当時は、宝塚から離れてましたので…。
鳳月ジャッキーを今、生で観ることが出来て、本当に幸せです。
鳳月杏をジャッキーに配して下さった方……三木先生でしょうか?……本当にありがとうございます。
鳳月さんはどんな作品、どんな役でも、期待をさらに上回ってくる、確かな実力と才能をお持ちですね。
しかも、どんどん進化と成長を遂げていらっしゃる。(現在進行形)
例えば、鳳月さんはアドリブがちと苦手?…なイメージがありました。
実際、役替りで同じ役を演じた芹香斗亜(アーネスト)、柚香光(ミーマイ)に比べると「受け」の姿勢とお見受けしました。
『Ernest in Love』のアルジャノンしかり。
『ME and MY GIRL』のジャッキーしかり。
ですが、確実にアドリブ対応力も備えてこられた模様。
例えば、5月14日(土)11時公演、ビル登場の場面。
ジャッキーとビルが、同じ椅子を半分こして座るところ。
ビルは帽子をくるっと手で回し、己のつま先に引っ掛けます。
いつも通り、クルッと回そうとした帽子を落としてしまうビル。
帽子は勢いよく跳ね、ジャッキーの足許に転がり落ちました。
明日海ビル「あっ!」と目を見開いて、びっくり。
この時、鳳月ジャッキーは明らかに大仰に(あくまでも女性的に)反応しました。
カエルのように跳ね飛んだ帽子に「え? やだ、なに?」と驚くジャッキー。
(言葉は発さず、表情と仕草で表現)
椅子の座面からお尻を何度か浮かせ、ビクビク。
ビルが「ごめん、ごめん」といった風に帽子を拾い、つま先に引っ掛けるや、ジャッキーも座り直して。
通常の流れに戻りました。
この回のみご覧の方は、明日海ビルが帽子の扱いを失敗したとは思わなかったでしょう。
それくらい自然でコミカル、その役らしい味わいのアドリブ演技でした。
鳳月ジャッキー、咄嗟のナイス・フォローの一例です。
ちなつちゃん、宝塚に入ってくれてありがとうございます。
鳳月杏という舞台役者に出会えたことに、心から感謝。
もっともっと鳳月さんを語りたい。
観れば観るほど、魅力にとり憑かれます。
脳内ジャッキー祭は続くよ、どこまでも…。
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麗しの鳳月ジャクリーン(花組ミーマイBパターン)
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