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花組バウ『殉情』一之瀬航季バージョン観劇感想

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2022年11月3日(木・祝)文化の日。

本日は花組全国ツアー『フィレンツェに燃える/Fashionable Empire』千秋楽。

おめでとうだみゃ~!

(エセ名古屋弁でごめんなさい)

 

本拠地では花組バウWorkshop『殉情』を観て参りました。

 

主演:一之瀬航季(100期・研9)

ヒロイン:美羽愛(104期・研5)

 

『はいからさんが通る』幻の新公リベンジ・コンビ。

 

一之瀬&美羽バージョンの『殉情』はラブコメでした。

 

「小柳奈穂子先生が演出されてるのでは」と本気で疑いました。

特に一幕。

 

お互いに『好き♡』がポロポロこぼれてくる殉情。

 

異色といえば異色ですが、これはこれでアリ。

 

テンポも良くて、あっという間でした。

特に一幕。

 

同じ作品なのに、帆純まひろ主演版とは別物。

比べるまいと思ってましたが、もうね、違いすぎて。

脳内で並べてみるのが楽しくて。

 

これは帆純版と一之瀬版、両方観るのが良いかと。

片方だけより、両方観た方がより味わい深くなると思います。

 

帆純まひろ&朝葉ことの版は純文学系。

 

一之瀬航季&美羽愛版は学園ラブコメディ。

いえ、学校通ってませんが。

 

私は『春琴抄』自体は苦手ですが、宝塚版『春琴抄』は予想を超えて楽しめました。

 

帆純くん版も、一之瀬くん版も、異なる魅力があって。

同じ作品なのに、なんでこんなに違うの??

 

しかも、その違いを面白く感じています。

比較したくなるのは、主演とヒロインのみならず。

他キャストも、ホントそれぞれ違ってて。

 

同じ作品、同じ演出なのに、役者が違うとこんなに違うのか。

Wキャストにはシビアな印象がありましたが、今回はそれはなく。

 

面白い(funny + interesting)

面白くて、ワクワクしました。


帆純版も、一之瀬版も。

思い出しては「こんなに違う」とワクワク。

 

それでは、キャスト別感想です。

 

 

佐助:一之瀬航季(100期・研9)

 

道修町の薬種問屋・鵙屋の丁稚。

盲目の春琴の目となり、身の回りの世話をする。

 

笑顔が素敵な好青年。

良い意味で、普通の男の子っぽい佐助。

店の丁稚仲間にからかわれると困惑したり。

 

悲愴感がなく、何があってもへこたれない佐助。

起き上がりこぼしのように、倒れてもピョコンと復活。

打たれ強い佐助でござる。

 

それに、一之瀬佐助は春琴(美羽愛)に熱愛されてるんですよ。

美羽春琴の佐助Loveがじわじわ、ばしばし伝わってきます。

 

めっちゃ愛されてる佐助。

このままハッピーエンド突入か?と錯覚するほどに。

 

歌は情感がこもっていて、エモーショナル。

演技の延長にある歌だな、と。

声量もあります。

 

明日海さん、観に来て下さい…!

はなこちゃん、堂々たるセンターっぷりですよ。

 

カテコのご挨拶では、

 

一之瀬「上級生の方々が観に来て下さっていて」

 

…え? どこどこ??

どなただったのかな?

 

満面の笑みが印象的な一之瀬くん。

笑い上戸の少尉、似合ってたでしょうね。

 

 

春琴:美羽愛(104期・研4)

 

鵙屋の盲目の令嬢。

琴や三味線に精進し、師範となる。

 

佐助が大好き♡

だけど、素直になれなくて。

 

ワガママ言いまくって、彼の心を試しちゃう。

時には手を上げて、彼の心を確かめちゃう。

 

佐助が褒められると、喜びを隠せない春琴。

佐助が若い娘と会話するだけで、不安になる春琴。

 

Loveが止まらない。

むしろ、加速していくばかり。

 

春琴「うちにはお前しかいてへん」

 

そやろなぁ。

そやろなぁ。

 

可愛いツンデレ・春琴。

王道ラブコメのヒロイン・春琴。

 

新しい春琴像は、一之瀬佐助とフィットしていました。

 

(演出・小柳奈穂子というクレジットが出ても驚かない)

(むしろ、納得する)

 

歌は本人比、大幅な上達。

バロックロック新公と比べると、声が出て、音程も取れてました。

 

音域が狭めの曲ですし、音程や声量はまだ不安定。

ですが、小刻みに震える声から、春琴の不安や孤独が伝わってくるようでした。

 

がんばらはってんなぁ。

これからも、気張りよし。

 

 

マモル:鏡星珠(106期・研3)

 

ユーチューバーで歴史ヲタク大学生。

 

本日の出だしは、何もないのにつまづき、

 

マモル「転ぶんかと思った。ころぶんか、ぶんか…今日は文化の日」

 

マモル「ちなみに明治天皇の誕生日で、前から祝日でした」

 

歴史ヲタクの豆知識を披露。

 

帆純版のマモル(希波らいと)とほぼ同じ演出ですが、そこはかとなく異なる印象。

 

鏡マモル、なにげにナチュラル。

自然に見えるって、巧いって事だろうな。

 

 

ユリコ:二葉ゆゆ(103期・研6)

 

マモルと一緒にいる女子大生・ユリコ。

 

アニメ声寄りながら、滑舌しっかり。

マモルへの絡み方が自然で、可愛らしい。

演技力というか、表現力の勝利。

 

 

利太郎:峰果とわ(98期・研11)

 

春琴の美貌に惚れるも、邪険にされ、オコぷんぷん。

仕返しに幇間を使い、春琴の顔に熱湯を浴びせる。

 

典型的な「あほ坊ン」利太郎さん。

 

利太郎「今日は祝日やけど、利太郎は毎日が祝日や~」

 

なるほど、確かに毎日はしゃいでますね。

 

可愛げがあって、憎めないアホの子。

峰果さんの代表的なお役の一つになりますね。

 

 

お蘭:糸月雪羽(100期・研9)

 

利太郎(峰果とわ)の贔屓の芸妓・お蘭

 

糸ちゃんは上手い。

演技も、歌も、上手い。

 

発声と滑舌が良く、まろやかな声質。

声量ゆたかで、音程もとれ、音域も広い。

 

芸妓の艶っぽさ、春琴へのイライラ等、的確に表現しています。

 

悪だくみする利太郎と幇間(太凰旬)を見上げる顔は、素に近い?

戸惑いと恐怖をないまぜにしたような。

 

幕間、「お蘭って上手いね。誰だろう」という話し声が聞こえてきて。

「糸月雪羽です~~~」と心の中で応えました。

 

今後は本公演でも、どんどん抜擢してほしい人財です。

むしろ、なぜもっと登用しないのか、不思議です。

 

 

丁稚:光稀れん(108期・研1)

 

鵙屋の丁稚に、めっちゃイケメンがいる。

それは君でした、れん君。

 

108期文化祭でも、イケメンっぷりが際立っていました。


光稀れん(花組)

雅耀(月組)

馳琉輝(星組)


この三名が108期三大イケメンだと思ってます。

 

予科コーラスの時から注目してきました。

(告白なの、これ?)

これから、ますます楽しみです。

 

∇千秋楽配信も楽しみ♪

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