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花組『冬霞の巴里』観劇感想⑩春妃、一樹、琴美、初音、湖春、美風、美空

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2022年3月25日(金)27日(日)花組『冬霞の巴里』を観劇。

身も心も南極越冬隊のごとく震えてきました。

 

永久輝せあ、星空美咲、聖乃あすか、飛龍つかさ、咲乃深音、希波らいと、愛蘭みこ、紫門ゆりや、和海しょう、侑輝大弥に続き、キャスト別感想。

 

ネタバレも含まれますので、まだ知りたくない方は読まれない方がいいかも。

 

※4月1日から学年が一つ上がりますが、3月25日時点の学年で統一しています。

 

 

 

★春妃うらら(97期・研11)

 

クロエ(紫門ゆりや)の友人・フェロー男爵夫人

 

腹に一物ありそうな人が多い本作の中で、数少ない明るくて裏表のなさそうな人物。

 

邪気のない明朗な貴婦人を演じています。

劇中でも、フィナーレでも、軽快な踊りを披露。

 

お芝居でも群舞でも、目が惹き寄せられました。

役の大小に関係なく、陽の気をまとった春妃さんの引き寄せ力でしょうか。

 

 

★一樹千尋(59期・研49/専科)

 

オクターヴ(永久輝せあ)が起居する下宿の住人・ジャコブ爺。

 

怪我をしたオクターヴを手際よく介抱するジャコブ爺は、元・医師。

しかも、オクターヴの父が生存していた頃の主治医でした。

父オーギュスト(和海しょう)に解雇され、その死には立ち会っていませんが。

 

よく響き、滑舌の良い声。

一発で一樹さんとわかる、特徴のある声色。

 

オクターヴはもちろん、劇場全体を包み込むような存在感。

包容力と安心を感じさせてくれます。

 

 

★琴美くらら(103期・研5)

 

オクターヴ(永久輝)の回想に登場する長姉・イネス。

寄宿学校で学び、夏冬の長期休暇に帰省。

優しいイネスは、幼いオクターヴにとって癒しと楽しみを運んでくれる人。

 

若くして自死を選んだイネス。

愛娘の死因は、オーギュスト(和海しょう)が無理に進めた縁談だと信じているクロエ(紫門ゆりや)

イネスの輿入れを足掛かりに、貴族の称号を得ようと目論んでいた…と。

 

琴美さんは、春のひだまりのような存在・イネスを好演。

回想と死者での登場なので、台詞はほぼありません。

雰囲気を伝える表現力は、難度が高いですよね。

 

永久輝せあ First Photo Book にも参加。

少女イネスと青年オクターヴのような愛らしいコラボ写真が見れます。

カジュアル結婚式みたいで素敵やねん♡

 

 

★初音夢(105期・研3)

 

回想に登場する、少年オクターヴ。

無邪気でほがらかな少年。

母がなぜ己に冷たいのか、悩む一面も。

次姉・アンブルとは仲良しで、ニコイチに近いほどいつも一緒。

 

もーう、可愛い♡

「小柄だからと少年役を振られるも、少年に見えない」娘役も多い中、ナチュラルに男の子でした。

表情、動き、空気感。

生き生きとした少年そのもの。

 

それだけに、父の死に直面し、叔父と母の不穏な言葉を聴いた衝撃の大きさが伝わってきます。

まさに激震……青天の霹靂。

 

星空美咲と共に、3月25日生まれの初音さん。

初日カーテンコールで永久輝さんから祝福され、マイクを通さず「ありがとうございます」

その素直さも、少年オクターヴのようでした。

 

 

★湖春ひめ花(106期・研2)

 

回想に登場する、少女アンブル。

オクターヴとは大して歳が変わらぬ模様。

 

…ですが、幼い頃からオクターヴを気遣い、守り慈しむアンブル。

「母が触れてくれない」と泣くオクターヴを優しく抱きしめます。

長姉の死も胸に秘め、オクターヴの前では明るく振舞います。

 

湖春さんもひときわ小柄な娘役ですが、初音さんと並ぶとやや年長の姉に見えます。

しっかりした雰囲気もあって、これは湖春さん自身の持ち味でしょう。

105期文化祭の予科生コーラスや受付にいる姿からも、可愛くもピシッとした印象でした。

「山椒は小粒でピリリと辛い」といいますが、そんな感じ。

 

 

★美風舞良(82期・研26)

 

下宿屋の女将・ルナール夫人(サラ・ルナール)

豪気でたくましい下町の女性。

家賃を滞納する下宿人たちに頭を痛めている模様。

 

舞良さんも歌上手。

お芝居では、アクの強い役をガツンと演じています。

 

役もご本人のキャラも、宙組時代より存在感が増し増し。

学年が上がっても、キュートなのは変わらず。

あおいさん、組長就任おめでとうございます♡

 

 

★美空真瑠(105期・研3)

 

下宿の店子で、新聞売りシャルル。

軽快に舞台を跳ね回ります。

 

何をするでなくても、よく目に入って来ました。

そして、何故か「この子は巧い」と伝わって来ます。

 

「ニュースだよ!」と駆け込んでくるだけでも、なんか違う。

台詞がなくても、チョロチョロしてる姿に下町っ子の空気を感じる。

踊りだすとキレが良く、目端が利きそうなシャルルらしさが。

 

役の味やカラーを掴んだ上で、動き、存在しているのでしょう。

実が伴ったポテンシャルの高さを感じました。

花組105期・首席は伊達じゃない。

 

男役としては小柄に見えました。

シャルルが少年だから、そう見えるのか?

役によって印象を変えられるタイプなのか?

 

カメレオン役者タイプなのかな?

気になります。

まだ大劇場では目立つ役はつかないでしょうけれど。

新人公演や、別箱次作が楽しみです。

 

∇楽しみな人財だらけ♡

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