昔から、宝塚音楽学校受験の密着取材はありましたが、昨今は「沸騰ワード10」かな。
2021年4月2日(金)宝塚養成スクール合格SPとして放映されました。
関西圏ではなぜか未放映で、TVerでも見られません。
なんでや?!
友人が教えてくれ、映像を見せてくれました。
ありがとうございます。
(ここは見とらんじゃろがの)
2020年は、みくちゃん(高3)をメインに密着。
彼女は合格を果たし、コロナ禍に翻弄されながらも 108期生として研鑽を積んでいます。
2021年2月、文化祭の予科生コーラスでみくちゃんのお姿を拝見しました。
2021年は、受験ラストチャンスの4名を取材。
その中でも、二度目の受験となる ちはるさんに密着。
両親を説得し、「1回限り」の約束で受験するも、昨年は不合格だった人かな?
(ちはるさんも、ゆうさんも、昨年が初受験だったような)
受験日が近づくにつれ、模擬試験の成績が前回より下がる ちはるさん。
ナーバスな様子のちはるさん、初嶺磨代先生に気持ちを吐露します。
「みんなキラキラしてるのに、私にはキラキラがない…」
初嶺先生は「我慢せず、吐き出せばいい」と。
他者を気遣うあまり、己を抑えがちなちはるさん。
そんなちはるさんの優しさを知ればこそ、心配する初嶺先生。
そんな中、東京での一次試験に受かり、本拠地での二次試験へ臨みます。
「私よりダンスが出来て、歌が出来て、綺麗な人はたくさんいる」けれど、
「一次試験に合格して、今までやってきた事を(試験官の)先生方に見て頂ける」のだから、
「下手は下手なりにがんばろう」と、ちはるさん。
一次試験は「名前、年齢、受験回数、身長、体重」を元気よく言うのみ。
二次で初めて、歌・ダンス・バレエといった実技試験となります。
二次試験後、会心の笑みをみせる、ちはるさん。
「初めて、踊りながら自然と笑顔になれた」
「力を出し切った」
「結果は怖いけれど、できる事はやりきった」
結果は残念ながら…でしたが、直後に指導者や家族に感謝したり。
合格した同志を祝福し、「パワーを送るよ」と力づけたり。
なんかもう、精神力がすごい。
そうやって、人に感謝したり、応援したり。
そんなことができる、人としての器が。
「できる努力はした」と言い切れるほど積み上げたからこそ、どんな結果も受け容れる境地に至ったのでしょう。
そこまで到達できる経験を積んだ事に価値がある、と感じました。
努力はもちろんだけど、それだけじゃない。
必死になった事も、投げやりになった事も。
迷いも、嫉妬も、不安も、葛藤も、すべて。
湧いてくる気持ちに、優劣もプラマイもありません。
「こんなこと考えちゃダメだ」と己を責める必要なんかない。
感情は、物事に対する反応です。
例えば、沸騰したお湯に手をつっこんで、アチッ!となるのは自然な反応。
むしろ、手を入れたままの方が危険。
火傷で人は死にますからね…。
タケヒコさんの真似は厳禁です。(邪馬台国の風/花組2017年)
感情的なのは良くない!と言いますが、感情はアラームの役目もあります。
こころ健やかに生きていく為、必要な報知機。
無理して、感情を閉じ込める必要はありません。
ちはるさんからは本当に感謝や激励する気持ちを感じられたので…もちろん、様々な感情が入り混じった状態でしょうけど…本当にやり切ったんだな、と感じました。
受験前のちはるさんは他者と己を比較していましたが、今はそれが不要だと気づいている事でしょう。
敢えて比較するとしたら、過去の己でしょうか。
それにしても、すごいなぁ。
宝塚を目指すことで、それぞれが得たことは大きかったと思います。
ゆうさん、ゆりあさん、はるきさんは合格。
ちはるさんと同じく二度目の受験となる、ゆうさん(娘役志望)
ミュージカル経験がある、ゆりあさん(おそらく男役志望?)
バレエ入賞経験者・はるきさん(男役志望)
ゆりあさんは歌が得意だそう。
顔立ちもくっきりした美形。
ゆうさんも「歌の成績が良いね」と言われたとか。
歌を重視する方向性はここ数年、ひしひしと感じます。
はるきさんは面接で「男役志望」と答えるも、面接官から「微妙な身長だね」と。
「男役でも娘役でも、どんな役でも演じられるタカラジェンヌになります」と切り返したそう。
合格した3名はそれぞれ、得意分野があることが強みですね。
ゆうさん、ゆりあさんは歌。
はるきさんはバレエ。
そして、初受験で合格したゆりあ&はるきさん。
お二人の共通点は「今」にフォーカスできること。
二人とも、二次試験で「宝塚という憧れの地」に来られた事を純粋に喜んでいました。
何なら、ちょっぴり浮かれてたよね。
(良きこと♡ リラックス♡)
はるきさんは「電車がついた時、わっ!て(飛び)降りました。『上陸!』って感じ」
ゆりあさんは、(駅構内または電車の)アナウンス「宝塚行き」を聞き、高揚したとか。
状況はどうあれ、「今、私は宝塚にいる」という事実を味わっていました。
音楽学校に入ってから、更なる研鑽と競争の日々が始まります。
歌劇団に入団すると、本人の努力ではコントロール困難なことも激増するでしょう。
でも、それは今、考えることじゃない。
今は4月16日(水)の入学式に向けて、様々な準備に取り組んでいることでしょう。
大劇場の休演日なので、大劇場のテラスに面したロビーで行うのかな?
それとも、講堂なのかな?
どちらにせよ、入学式もニュースで報道されることでしょう。
109期生の皆さん、合格おめでとうございます。
不合格だった方々も、並々ならぬ努力を積み重ねてこられました。
その姿勢に拍手を送ります。
▽本当にすごいよ…皆さん。