雪組『20世紀号に乗って』乗車感想つづいてます。
のぞ様が「数年後には美しい印象として残る」と仰った本作、昨日の今日で充分素晴らしい記憶として残ってます。
そういえば、指揮者の上垣聡先生がブログで「20世紀号ロス状態」と触れてらして。
妹と共に、心配するやら、喜ぶやら。(何百kmも離れてますが)
弱ってる人を見て喜ぶなんて、Sな姉妹だな~と思われそうですが……なぜバレた?(うそうそ)
ロスに陥るという事は、それだけ『20世紀号に乗って』という作品を、そして共に創り上げたカンパニーに惚れ込んだって事ですよね?
上垣先生、ありがとうございます。(←どんな立ち位置?)
年内に宝塚でお仕事のご予定があるとの事、手ぐすね引いてお待ちしています。
それでは、ざくざく駆け足感想です。
(…と言いながら、ダラダラ書くに相違ない…)
★京 三紗(専科)
上品な老婦人にして製薬会社の創業者、レティシア・プリムローズ役。
本作のキイパーソン。
上垣先生はじめ、共演者にもファンが多い レティシアさん。
オスカー(望海風斗)やリリー(真彩希帆)のパトロンを申し出、物語を引っ掻き回します。
また、ミステリ部分(謎のステッカーを貼りまくる件)にも関与…というか、張本人でした。
とてもチャーミングな老婦人。
演技面では、お年寄りの歩き方、座り方、動き方、仕草、佇まいなど、パーフェクト。
宝塚は60歳定年制なので、どんなに年長でも、理事(松本悠里、轟悠)以外は50代のはず。
素晴らしい舞台俳優さんだな…と。
レティシアが若者を引き連れて歌う場がありますが、堂々たるセンターっぷり。
ちゃんと老婦人としての声や動きは保ったまま、ナンバーを歌い切り、場を盛り上げていました。
レティシアは「ボケかけている」とも言えますが、「子どもに還ったよう」にも見えます。
運転手の帽子をかぶり、ピーッと笛を吹くレティシアはおもちゃの汽車に乗り、舞台上を横切っていきます。
動力源は、4人のポーター達(紐で引っぱってました)
歳を重ね、愛すべき悪戯っ子へと回帰したんですね。
(オスカー・望海・ジャフィは口が悪いので、「婆さんがボケた」と言うのでしょうなぁ)
★彩風咲奈(93期・研13)
リリーの現在の恋人・三流役者のブルース役。
ビジュアルはハイレベルなのに、ちょっとイロイロ弱い子なブルース。
取材を受けるリリー(真彩希帆)の背後で、リリーが取るポーズに合わせてポージングを決めたり。
キメキメでかっこいいハリウッド・スターな二人なのに、ポーズがシンクロするたび笑いが沸きました。
二人ともキメ過ぎて一周回ってダサイ感じが、とってもチャーミング。
もう褒めてんだか、貶してんだかな感想ですが、もちろん褒めてます。
リリーのコンパートメントから去り際に、己のポートレートを壁に貼り付けていったり、ナルシストで自意識過剰。
隣のコンパートメントから次々雪崩れ込んでくるオスカー(望海)、オリバー(真那春人)、オーエン(朝美絢)
そのたび、扉と壁に挟まれ、自慢の後頭部をぶつけることに。
「オウ!」と高い声を上げるブルース。
本当に頭を打ってないか心配しつつ、ブルースの声が面白可愛くて。
咲ちゃんの涼し気なビジュアルと、ブルースのあほの子っぷりが絶妙にマッチング。
調子に乗ったり、一生懸命なほど、笑いを誘うブルースをチャーミングに息づかせていました。
『ファントム』のキャリエールに続き、大健闘。
超実力派のトップコンビに引き上げられた面もあるでしょうけれど、それにしたって頼もしい二番手さんに成長しましたよね。
フィナーレのタップダンスは、まず咲ちゃん一人が舞台に登場。
軽やかにステップを踏み、だんだん人が集まってきて、娘役さんもやって来て…。
他の人は入れ替わりもある中、数分間ずっと舞台のセンターでタップを踏み続けた咲ちゃん。
トップコンビを迎えても、その隣(ほぼセンター)で踊り続けていました。
晴れやかな笑顔をずっと浮かべていましたが、ものすっごい運動量だと思います。
ダンスが得意な咲ちゃんですが、いやはや、お疲れさまでした。
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