星組バウ公演『デビュタント』キャスト別感想の続きです。
5組の中で、星組さんはご縁が薄めですが、新人公演やバウ公演を観るたび、いい出物(生徒)が見つかります。
「今頃気づいたんかい」と突っ込まれそうですね。
いやはや、お恥ずかしい…。
『デビュタント』も役名がついていない生徒さんも、かっこよかったり、可愛かったりで、粒揃いでした。
とりあえず、触れられる限り、触れてみたいと思います。
★音波みのり(91期・研14)
デビュタント・ボール(社交界デビューの舞踏会)を企画するリーズ侯爵夫人役。
宝石を盗まれ、イヴ(瀬央ゆりあ)とオットー(極美慎)に探索を依頼します。
とても美しい音波さん。
気品があり、華やかさと穏やかさが調和した美貌。
よく響く、耳に心地よい声も魅力ですね。
本作では、桜庭舞と星蘭ひとみがヒロイン格ですが、音浪さんの存在感は揺るぎないものがありました。
リーズ侯爵夫人のキャラクターは「女王様ちっく」とでも申しましょうか。
おいおい、とツッコミを入れたくなる面が多々あるも、憎めない天真爛漫さもあって。
音浪さんはコメディエンヌとしても、センスが良い方ですね。
イヴやオットーとのやり取り、笑わせて頂きました。
★桜庭舞(100期・研5)
イヴ(瀬央)の友人・ビュレット(紫藤りゅう)の妹・ナタリー役。
Wヒロインの一人。
ナタリーはしっかり者で面倒見がよく、画廊経営に乗り出すビジネスウーマン。
小柄で可愛く、歌唱力も高い舞ちゃん。
ふんわりした印象がありますが、ナタリーはコケティッシュで勝気な役。
イヴ(瀬央)と激しくタンゴを踊ったり、ソファに腰かけて大胆に脚を見せたり、お色気も披露してくれました。
新境地を開拓しましたな。
ミレーユ(星蘭ひとみ)は恋敵ですが、あまりの世間知らずっぷりに放っておけず、面倒をみることに。
厳しく叱りつつ、決して見放さない。
イヴに対しても、己の気持ちを表明した上で、イヴの意思を尊重します。
愛情深く、包容力があり、しっかり己を保てるナタリーは、本作で最も男前だった気がします。
桜庭さんは、そんなナタリーを魅力的に演じていました。
基本が可愛らしい人なので、気が強い役がほどよく緩和されるのかな。
劇団さん、舞ちゃんをそろそろ新人公演ヒロインに抜擢して下さいね。(←ここで言うても…)
★星蘭ひとみ(101期・研4)
内気な伯爵令嬢。
Wヒロインの一人。
リーズ侯爵夫人(音波)に頼まれたイヴ(瀬央)が舞踏会へエスコートした折、荒療治と称してハチャメチャにリード。
その強烈なインパクトゆえに恋に落ちて家出し、イヴ宅を突撃訪問するミレーユ。
普段おとなしい人ほど、反動が激しい一例ですね。
ミレーユは、イヴやナタリー達からすれば「な、なぜ?!」とツッコミたくなる言動や行動に走ります。
本人は一生懸命なんだけど、周囲はポカーン( ゚д゚)…みたいな。
星蘭さんは台詞に抑揚がなく棒読み系ですが、それがミレーユというキャラクターには合っていました。
深窓の令嬢ゆえの視野の狭さや猪突猛進ぶりは、なんとも憎めないものがあって。
そんなズレまくった感覚を、コミカルに観せてくれました。
95期と同じく101期も、音楽学校で正塚晴彦先生の指導を仰ぎました。
正塚先生は、星蘭さんの事も勿論ご存知なのは間違いなし。
彼女の個性や力量を考慮し、魅力を引き出せるよう当て書きして下さったのでしょうね。
★水乃ゆり(102期・研3)
古美術商ビュレット(紫藤りゅう)の恋人・ニコール役。
劇中で結婚し、おしどり夫婦になります。
ラブラブしたり、さりげなく夫をかわしたり、賢妻の香りプンプン。
きっと上手く立てながら、尻に敷くのね。
本気で心配するあまり激昂しがちなナタリー(桜庭)と、世間知らずで危なっかしいミレーユ(星蘭)の間をとりもつニコール。
二人の潤滑油的存在で、穏やかで心優しい女性です。
上品で落ち着いた可愛らしさの水乃ゆり。
歌唱力はちと弱いけれど、演技力や佇まいなど、ワタシ的に好感度抜群。
(同率首位が、音波みのり)
音波さんと同じく、声が良いですね。
落ち着きと愛らしさの良いバランス。
高すぎず、低すぎず、よく通る耳に優しい声。
歌唱力以前に、声質フェチみたいです、わたし。
(今頃、気づくんかい)
『デビュタント』出演者の中でも、音波さんと水乃さんの声はとりわけナチュラルに美しい女声で、よく通り、聴きやすい。
(男役さんの声は、また次元が異なるので、娘役さんの声で…という事ですが)
芝居心もある方ですし、本公演・新人公演・別箱公演など、どんどん起用してほしいです。
いずれ、ヒロインを演じられる方だと思いますし、今後がとても楽しみです。
桜庭さん同様、水乃さんの新公ヒロイン抜擢、お待ちしています。(←誰に言ってるの?)
★天路そら(99期・研6)
リーズ侯爵夫人の執事・ラサール役。
話し方が独特で、ゆ~っくり。
「ウウウウウ…」と、唸り声(?)で意思表示する事もしばしば。
腰が低いけれど、忠実ゆえの強引さで、女主人の言いつけを着実に遂行します。
話すのはトロイけれど、仕事は速く、イヴ(瀬央)やオットー刑事(極美慎)を驚かせました。
濃いキャラだらけの『デビュタント』で、最も濃厚な味わいだった気がします。
でも、くどさは無くて、なかなか癖になるというか、彼がいないと物足りないような。
例えるなら、『ME and MY GIRL』の弁護士パーチェスターのような嫌味の無いコミカルさ。
天路ラサールは、未沙のえるの血統を踏襲してるのかな。
近年のジェンヌでいえば、天真みちるも近いかな。
最も近年のミーマイ(2016年)では、鳳真由が演じたパーチェスターが、未沙チェスターの血を引いていました。
物語にアクセントをつける面白キャラですが、品があり、主役を喰わない程度に納める…という加減が必要なのがタカラヅカ。
その塩梅が難しいんですよね。
そんな難しい技を習得していたのが、未沙のえるであり、鳳真由であり、天真みちるでした。
…って、皆さん卒業されてますね。
現役ジェンヌ・天路くんも習得していたと思います。
天路ラサールは、ほんっと良い味を出していました。
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