外箱公演、とりわけ地方公演の魅力の一つ・客席降り。
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長らく本拠地公演しか知らなかったので、初めての全国ツアーは驚きでした。
今回、花組・博多座公演では、客席降り無しバージョンと、有りバージョン、双方を観ました。
客席降りがなくても、充分楽しめました。
…が、あったらあったで、会場のボルテージが上がりますね。
2階、3階から観ていても、熱気が凄かったです。
1階の通路脇に座れた方々、分けても宝塚ビギナーさんにとって、楽しい思い出となられた事でしょう。
センターブロックを挟む通路に、ズラッと組子が立ち、サンテやハイタッチしてました。
1階席の最後方・特B席とA席の間の通路で、いろーんな人にサンテしたり、ハイタッチしてましたね、明日海さん。
(うらやましかあぁぁ〜〜)
ちょっと驚いたのが、れいちゃん(柚香光)
最後方まで来ていた生徒は、明日海りお、鳳月杏、仙名彩世ら、メインキャスト陣。
柚香光もその一人。
れいちゃん(柚香)は、更にサイドの通路へ向かい、サンテしてました。
花野じゅりあ姉さんも、れいちゃんと同じくサイドへ。
息子を気遣う母のよう…って、ポーの一族か?
アラン・トワイライト(柚香光)と母・レイチェル(花野じゅりあ)より。
何が驚いたって、ちょうど約1年前の全国ツアーでの客席降りと、別人のようでした。
たまたま、私が観た時の印象かもしれませんが…。
2017年春の全国ツアーでは、客席降りをしても、両手を出して通路を駆け抜けたり…って、全員そうなんだけど。
れいちゃんはもちろん、勢い良くガーッと駆け抜けてました。
(明日海さんやマイティは勢いはありつつ、一人一人意識して手をタッチしてるように見えた)
かと思えば、ごく少人数をロックオンするか。
(これは明日海・瀬戸・柚香3名の客席降りにて、れいちゃんはそうしてたな、と)
(ロックオンされた人はメロメロだった事でしょう)
ところが、今回は他のキャストが行かないサイドブロック通路で、サンテしまくる。
グラスを差し出してれば、奥や端のお客さんにも、身を乗り出してグラスを合わせてました。
男役さんは腕が長いから、なし得る技ですね。
そして、いくら腕が長くても、
「一人でも多くのお客さんに楽しんでもらいたい」
という気持ちがなければ、出来ない事でもあります。
手やグラスを出しそびれたお客さんに気づいたら、行きかけても身体を逸らして見返りサンテしたり。
客席降りでは初心者ほど、ジェンヌさんの華やかさや雰囲気に呑まれ、手を出すタイミングを逃しがち。
周りがサンテしてもらう様子を見て、はっと我に返り、グラスや手を上げる人も少なくないはず。
(私も当事者になる機会がめったになく、不慣れなので、『石化して、とっさに反応できない』に3万点)
そういう出遅れたお客さんにも気づき、くまなくサンテしまくる、れいちゃん。
昨年の全ツに比べ、お客さんへの優しさや配慮を感じました。
成長って、技術的な事のみならず、そういう配慮にも反映されますね。
…といった事を、いわゆるバルコニー席から観察しておりました。
そして、ある事を思い出しました。
先日参りましたバウホール『セニョール・クルゼイロ』にて。
そこで見た、ひがし君…じゃなくて、みなみちゃん。
みなみまいと(水美舞斗)の姿を。
※ マイティがあかねさす観劇時、KIZZA(明日海りお)の酔っ払いアドリブ
「えーと、誰だっけ? ひがし君…じゃなくて、みなみ君♡」より。
『セニョール・クルゼイロ』は何度か客席降りがあります。
最初の客席降りは、マイティ単独。
一人でじっくり会場中を練り歩くマイティ。
バウホールは、526席。
大劇場の約5分の1ですね。
マイティも客席降りで大サービス。
手を出すタイミングがずれたお客さんがいても、少し戻って手を握ったりしてました。
なかなか無いですよね。
手を出すタイミングを逸したお客さんに気づき、フォロー(振り向いて握手)するとか。
宝塚と博多。
離れていても、奇しくも同じような客席サービスをしていた、まいれい。
さすが、花組のチップとデイル。
(オーシャンズ11を思い出すよね〜)
観客のハートを落としまくったであろう、まいれい。
お客さんを楽しませたい。
気持ちよく過ごしてほしい。
プロ意識の高さから、そういう気持ちが生まれ、行動に繋がっているのでしょう。
芹香斗亜の組替後、2番手に昇格した柚香光。
バウホール初主演を掴んだ、水美舞斗。
どちらも、本気を出してアクセルを踏み込んで来ましたね。
れいちゃんは、今まで踏んでたアクセルを、ブレーキに踏み換えた箇所もありますが。
責任の重みを感じ、自覚を新たにした事は間違いなさそうな気がします。
中大兄皇子の弟・大海人皇子たちが、翼を得て行く段階を見守っている気分です。
れいちゃん、マイティ、ちばりよ〜〜!
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