2022年9月22日(火)月組『グレート・ギャツビー』新人公演が東京宝塚劇場にて上演。
見応えがある新人公演でした。
配信システムを導入して下さった劇団さんに感謝。
それでは、感想のつづきに参りましょう。
★きよら羽龍(104期・研5)
デイジー・ブキャナン
ギャツビーの初恋の人
最高裁判事の令嬢
裕福なトムと結婚し、一女をもうける
芝居、ダンス、歌唱と安定した舞台技術の持ち主。
発声や芝居にやや癖があるものの、巧いと思います。
台詞の声がややキンキンしてるのが勿体ない。
滑舌が良く、声量もあるので、話してる内容は明瞭に聴こえます。
そういえば、デイジーのソロがけっこう削られていました。
これは意外な采配。
きよらさんは世間的に「歌うま枠」なので。
これは私個人の耳感想ですが…
きよらさんは高音が苦手。
掠れたり、喉が詰まってしまいます。
今回、歌唱担当分はしっかり仕上げてきました。
努力の成果が出ていたと思います。
★七城雅(105期・研4)
トム・ブキャナン
デイジーの夫で、ニックの同級生
非常に裕福
二番手役に大抜擢。
登場してから終始、「若いトム」という印象。
「俺たちはアメリカの貴族」と歌い踊る場は軽快。
歌唱は安定して、危なげなく。
ビジュアルは本役(鳳月杏)に寄せてました。
役としての作り込みは今後の課題だと思います…が。
大舞台で、初めての大きな役を破綻なくやりおおせた。
充分な成果だと思いました。
★瑠皇りあ(103期・研6)
ニック・キャラウェイ
ギャツビーの隣に越してきた証券マン
トムの同窓生にして、デイジーの従兄弟
新人公演を観ての印象は「実質二番手」
オープニングからエンディングまで、ほぼ出ずっぱり。
安定した力量で、物語の案内役を務め上げました。
滑舌が良く、台詞は明瞭。
発声は自然で、若々しさと落ち着きのバランスがとれた青年声。
(ジョーダン&ニックの)歌唱場面が割愛された為、歌唱力を確認できず、残念。
ニック役は「平凡でこれといった特徴がない」ことが個性。
最も難易度が高い役かもしれません。
そんなニック役を「なんとなく感じが良い」空気感で好演。
癖がない演技と発声で、爽やかに表現。
一見、無個性な役・ニック。
そのニックを、良識的で優しく肉付けしていました。
映像にふんだんに登場した瑠皇ニック。
おかげで、端正な容貌を堪能できました。
∇美形ですなぁ