2022年6月5日(日)花組公演を宝塚大劇場にて観て参りました。
『巡礼の年~リスト・フェレンツ、魂の彷徨』
生田大和(作・演出)
中村真央(演出助手)
誰もが追い求める「承認欲求」
その心理に焦点を当てた作品だと思いました。
リスト(柚香光)が少年期から抱えてきた葛藤。
マリー(星風まどか)に救われたと感じたのも束の間、己の認識(思い込み)から逃れられないリスト。
死の床に瀕したショパン(水美舞斗)が示唆を与えます。
夢の中での再会。
それは夢であり、現実。
夢とも現実ともつかぬ境界で出会えたのではないかと。
(おそらく脳波がシータ波状態で)
…というのは、私の解釈です。
ご観劇前の方はもちろん、観劇済の方にとっても意味不明だと思います。
ご、ごめんね…(^o^;)
中村真央先生は宙組『シャーロック・ホームズ』に次いで、生田先生の助手を担当。
…という事は、真央先生が新人公演ご担当ですね。
宝塚には座付き演出家の中村先生が複数いらっしゃるので、真央先生とお呼びしようかと。
中村 暁(中村A)先生
中村一徳(中村B)先生
中村真央先生
苗字が一緒だと「Aちゃん、Bちゃん」と呼び分ける事がありましたが、今はあまり聞きませんね。
名前の呼び分けにも、時代が反映されているんですね。
『Fashionable Empire』
稲葉大地(作・演出)
西川日向子(演出助手)
雑賀ヒカル(演出助手)
花組らしい華やかで優雅なショー。
花組みてる!
宝塚みてる!
…とワクワクしながら観てました。
観客のニーズを考え、人気トップは出ずっぱりになりがち。
本作は柚香光&星風まどかのトップコンビの露出をやや抑え、水美舞斗、永久輝せあ、聖乃あすからに任せる場の比率を少しずつ増やした形。
水美さんと永久輝さんは特に活躍していました。
芝居は主演なので、出番が多いのは当然の流れ。
その分、ショーは二番手以下に汗をかいてもらおう、という感じ?
それは後進の経験値を上げる意味でも、トップの体力温存の意味でも、有効だと思います。
ただ、ダンサー系トップなら、踊る姿を観たい気持ちも湧き上がるのが人情。
そこは柚香さん、しっかり魅せてくれてます。
ほんま、魅せ方が上手い。
宝塚は演出助手が一人しかつかない事が多いけれど、複数つけても良さそうな気がしてました。
西川日向子先生は星組『Gran Cantante』にて、竹田悠一郎先生と共に演出助手のクレジットが。
連投やで?
お身体大丈夫ですか?!
雑賀ヒカル先生は『冬霞の巴里』に続き、花組作品に携わるんですね。
指田珠子先生と共に冬霞ワールドを創り上げた雑賀先生。
個人的に注目しています。
★パレード
エトワール 若草萌香(99期・研10)
大劇場で二度目のエトワール(天真みちるとWエトワール)
大劇場で初の単独エトワール。
美しく力強い歌声が劇場の隅々まで響き渡りました。
これぞエトワール…!
ありがとう、宝塚歌劇団…!
若草さんをエトワールに抜擢してくれて…!
宝塚歌劇団は男役に見せ場が多くなりがち。
その中で、エトワールは数少ない娘役の見せ場。
(男役が務めるケースもありますが)
「大劇場のエトワール」を目標に努力を重ねる娘役は少なくありません。
できれば、歌上手の娘役に担当してほしい。
長年の功を讃えてのエトワール※はまだしも、番手ごまかしに使ってほしくない。
ありがとう、宝塚歌劇団。
よかったね、若草さん。
本当に素晴らしい歌声です。
音階が幅広く、高音から始まり、アルトの音域まで歌い切っています。
発声の切替もスムーズ。
本当に惜しい歌姫を…。
もっと、もっと歌の場面で登用してほしかった娘役さんです。
若草萌香と音くり寿去りし花組で、咲乃深音(101期・研8)の歌唱力を活かして下さると嬉しい。
★階段降り
エトワール 若草萌香(99期・研10)
↓↓
飛龍つかさ(98期・研11)
帆純まひろ(99期・研10)
一之瀬航季(100期・研9)
↓↓
音くり寿(100期・研9)
↓↓
聖乃あすか(100期・研9)
↓↓
永久輝せあ(97期・研12)白い小羽根
↓↓
水美舞斗(95期・研14)白い大羽根
↓↓
星風まどか(100期・研9)白い大羽根
↓↓
柚香光(95期・研14)特大羽根+雉羽根+ナイアガラ
★退団者への愛
エトワールも含めて10名が大階段で歌い継ぎ。
そのうち、4名が100期生。
くり寿ちゃんを一人降りに加えるなんて、心憎い。
ありがとう、稲葉先生…!
退団者への配慮を感じる稲葉先生のオーダー。
退団者4名のうち、3名を階段降りに登用。
若草萌香エトワール
飛龍つかさ、音くり寿は階段降りメンバー。
芹尚英(101期・研8)は残念ながら対象外。
ですが、ショーのダンスで見せ場があったかと。
★マイティ二番手羽根
水美舞斗は晴れて二番手の大羽根を背負いました。
おめでとう、マイティ。
おめでとう、マイティファンの皆様。
おめでとう、れいちゃん。
れいちゃん、水美さんと向き合って挨拶する時、ニッコニコ。
マイティも笑顔だけど、マイティ本人より喜びMAXな気が。
もちろん、王妃(星風まどか)にも満面の笑みを向ける帝王でした。
★王冠
シャンシャンの代わりに王冠を持ち、頭にかざす振付がキュート。
柚香光、星風まどかは臙脂色の布を張り、色石の飾りが光る黄金の王冠。
水美舞斗、永久輝せあは金色の王冠。
その他の生徒は銀色の王冠。
…だったと思いますが、勘違いがあったら申し訳ない。
おもさげながんす。
(それ、三年前の雪組)
(それ、壬生義士伝)
次いで、個別感想に進んでいきたいと思います。
∇花組ワクワクだよ♡