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上田久美子、イタリアオペラ演出に挑戦

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2022年4月20日(水)友人が教えてくれたのですが。

 

上田久美子先生がイタリアオペラの演出をされる事が発表されました。

 

宝塚歌劇団を退団後、最初の演出作品となるそうです。

 

2022年度 全国共同制作オペラ

レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」

マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」

 

2023年2月3日(金)、5日(日)

東京都 東京芸術劇場 コンサートホール

2023年3月3日(金)、5日(日)

愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

 

 

★上田久美子氏コメント

 

イタリアのオペラを、日本で演じ、日本に住む観客が見るのなら、この土地ならではやり方はないのかな?

そう考えたのが始まりでした。

日本でオペラにあたるものといえば文楽かもしれない。

今回の二作品は、実際にあったスキャンダラスな殺人事件を元ネタにしているとも言われていて、そんなストーリーの作り方も文楽と同じです。

太夫と人形遣いのように、今回のオペラでは、一つの役を、歌手と役者(ダンサー)の二人の共同作業で演じてもらったらどうなるだろう。

こんな時代にこそ、マエストロ、歌手、ダンサー、オーケストラ、コーラス、他にもたくさんの素晴らしいアーティストたち……人々のエネルギーが混じり合い、イタリアと日本が混じり合い、脳味噌フル稼働で観ていただけるオペラができたらと思います。

さあ、生まれるのは、失望か? 希望か?


※ステージナタリー

https://amp.natalie.mu/stage/news/474632

 

 

★個人的な感想

 

以上の発表を拝見し、もう大分前から練られた構想だと推察しました。

 

上田先生は2017年以前から『表現者の得意分野を生かす』事を重視してこられました。

 

それは伶美うらら(95期)退団の際、歌劇誌に寄稿したコメントからも明白でした。

 

苦手分野より、各自が得意な事を活かし、互いに補佐しあう。

それはあらゆる組織に於いて有効です。

 

そうやって互いに労わり合い、認め合っていく事が大切だよね、と仰りたいのかな…と。

 

意訳です、これは。

上田先生はもっと聡明な文章を書かれますから。

 

拝読し、『我が意を得たり』と思いました。

 

…で、2018年元日に劇場で共感した旨を上田先生にお伝えしたら、予想を超えて真剣に聴いて下さいました。

 

スターシステムで構築される宝塚歌劇団。

トップスターやトップ娘役、2番手といった序列が組まれています。

 

実力の有無や、得意や苦手の別なく、序列が上がれば、出番が増えます。

 

ですが、「歌もダンスも芝居も何でもござれ」なスーパースターばかりではない事も事実。

 

それに、スター性と舞台技術はまた別の話ですしね。

 

私は最初の出会いが「月組トップコンビ・剣幸&こだま愛」

「トップコンビ=一番上手な人達」と刷り込まれました。

 

でも、宝塚は新陳代謝が活発な組織です。

 

数年後には「あ、そういう訳でもないな」と気づくんですが。

そして同時に、スターオーラをガツンと知らされる訳です。

 

上田先生が手掛けるオペラは、人件費がかかりそうですね。

 

そう、一つの役を歌手と踊り手(or 芝居役者)で分け合うと、単純に二倍の人件費がかかります。

 

分業制かぁ。

 

これ、宝塚なら費用は据え置きで可能ですよね。

 

上田先生もできる事なら、宝塚で分業制を導入したかったのではなかろうか。

 

一人一人の才能を伸ばし、強みを活かしたかったのではなかろうか。

 

今となっては、確かめる術もありませんが。

 

この分業制オペラを置き土産に、留学されるのでしょうか。

 

∇くーみん、COMEBACK

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