本日2022年2月13日(日)は彩風咲奈さんの誕生日です。
咲ちゃん、お誕生日おめでとうございます。
今日もお稽古があったなら、雪組の皆でお祝いしてそう♡
2月11日(金)は建国記念日でした。
2月は28日しかないけれど、祝日は2日あるんですよね。
なぜ2月だけ日数が少ないのかなぁ。
教えて、チコちゃん!
(ローマで作られた暦に起因するそうですが)
2月11日の深夜はNHK-BSにて、月組『桜嵐記/Dream Chaser』が放映されました。
何回観ても味わい深い…。
実は私、咀嚼しきれていません、この作品。
そこで改めて、頭を整理してみようかと…。
*CAST(学年は上演当時:2021年夏)
楠木正行…珠城りょう(94期・研14)
楠木正時…鳳月杏(92期・研16)
楠木正儀…月城かなと(95期・研13)
楠木正成…輝月ゆうま(95期・研13)
ジンベエ…千海華蘭(92期・研16)
足利尊氏…風間柚乃(100期・研8)
後村上天皇…暁千星(98期・研10)
後醍醐天皇…一樹千尋(専科)
※以上、下記に登場する人物に限定
作・演出…上田久美子
楠木正成も、息子の正行も、圧倒的に不利な南朝を支え、殉じます。
正行は少しでも有利な形で和睦を結ぶ形で、主君(後村上天皇)を守ろうとします。
それをプライドばかり高く、現場を知らない公家に一蹴されてしまう。
後村上天皇も、父(後醍醐天皇)の妄執から逃れられない。
武士を低くみる南朝方に、愚直に仕える楠木一族。
お人好しというか、何というか。
敵方(北朝)の足利尊氏は楠木父子を高く評価し、スカウトにやってくる。
この誘い、乗るべきでしょうよ。
能力を認めてくれるんですから。
それでも父・正成と同じく、南朝を見捨てない楠木正行。
「なんでやねん?」と思いますわな。
上田久美子先生は「日の本の大きな流れ」という概念を提示します。
ひとの一生は長くても数十年。
でも、日本の国はもっと長く続いていく。
「時間軸のスパンをもっと大きく捉えよう」という視点。
私情にこだわらず、守ると決めたものを守り続ける道を選んだ。
そういう事なのかな…と思います。
でも、今一つ腑に落ち切れず。
『桜嵐記』で楠木正行は実直で思いやりがある人物として描かれています。
戦が終われば、敵味方の別なく助ける。
怪我した者は手当し、凍えた者には暖を取らせる。
村を焼き討ちにせず、できるだけ民を巻き込まぬよう心掛ける。
(これは正行が死の直前に、下の弟・正儀にも言い含めていましたね)
(上の弟・正時は、正行と同じ戦で討死)
若くして、なんとも出来た人物です。
ジンベエが「このお人に仕えたい」と思った気持ち、わかりすぎる。
私のごくごく個人的な見解ですけども。
幼友達として育った(との設定の)後村上天皇を見捨てられなかった。
父が守ってきた南朝を見捨てられなかった。
尊敬する父の遺志を継ぎたかった。
『自分を頼ってくる人々を見捨てられなかった』
究極のお人好しともいうべき心情です。
でも、それが不自然ではない人物だと思います、楠木正行という御仁は。
愚直…愚かなまでに真っ直ぐ…という言葉が、美しく似合う方ですね。
誠実で朴訥な珠城りょうの持ち味とも重なり、絶大な効果がありました。
そんな正行だから、ついていきたい。
どこまでも付き随いたい。
そう思わせる力が十二分にあったと思います。
日の本の大きな流れは、正直ようわからんかった。
ですが、「頼ってくるもんを放っとけへん」気持ちと、
「そんな兄貴(ボス)について行きたいねん」気持ち。
これはビンビン伝わりました。
ただ、武士の頭領として「大義を表明し、実行する」方が時代考証としては正しいのでしょう。
「人物としての魅力」を表現しながら、あくまでも「武士としての美意識(大義名分)」を押し出した上田久美子先生。
上田久美子と珠城りょうは、どうしてこんなに相性が良いのか。
互いの力を増幅できるのか。
上田久美子と珠城りょうがタッグを組んだ作品を、もっとたくさん観たかった気がします。
∇深夜なのに眠くならない…!