2022年1月31日(月)は月組『今夜、ロマンス劇場で』宝塚千秋楽でした。
コロナ禍での無事完走おめでとうございます。
休演者続出で、ハードな公演を感じさせつつ。
タカラジェンヌはアスリートだと感じました。
心身ともに強靭であろうと努めているのだな、と。
★雪組『夢介千両みやげ』休演者発表
夢翔みわ(106期・研2)
夢陽まり(106期・研2)
集合日を前に、上記2名の全日程休演が発表されました。
宝塚と東京公演のすべて、新人公演を含むとの事。
原因には触れられていません。
下級生は不慣れと激務で体調を崩しやすいのかもしれませんね。
ご自分を責めていないか、心配です。
どうぞゆっくり療養されますよう…。
★変わりゆく音楽学校
各組で106期、107期の休演が目立ちます。
以前、メディア報道で「分担制度」廃止が判明した宝塚音楽学校。
(廃止時期は明言されず)
音楽学校といえば、毎朝の掃除が有名。
予科生は毎日約1時間かけ、担当部署をすみずみまで磨き上げます。
(掃除に加え、なぜか毎月ポスターを手作りする部署も)
(トイレ担当がそうなの…?)
各そうじ場所の前任者が、マンツーマンで指導&確認。
この前任者(本科生)は「分担さん」と呼ばれました。
宝塚OGは、現役時代の経験に基づいた講義・講演を行う事があります。
そのとき伺って印象的だったエピソードの一つが
「本科生同士で『叱る練習』を重ねた」
注意する時、厳しく怖く見えるよう、本科生同士でダメ出しし合っていたと。
そうしないと予科生に響かない。
ゆくゆくは入団後、厳しさについていけないから…と。
理不尽にも耐えうる精神力を養うことも、分担制度の目的だったようです。
旧弊なシステムの是非が問われがちな音楽学校。
「分担制度」の廃止は、改正事項の一つだったのでしょう。
ただ、音楽学校の厳しさは「入団後」を見越したもの。
仮に音楽学校が変わっても、劇団は従前通りなら、落差が激しくなるだけでは…?
相次ぐ休演から推察するに、106期が廃止時期のボーダーラインなのでしょうか。
学校が変化しても、劇団がそれに呼応しなければ、落差が開くことでしょう。
今後も学校時代と入団後の落差に心身が驚き、お休みが必要になる生徒が出て来るかもしれませんね。
2021年、黒木瞳が番組企画で音楽学校を訪ねた際、「変わらない」と懐かしむ反面、「変わった事」にも触れていました。
番組ゲストの大地真央、はいだしょうこもそれぞれ「私の頃はこうでした」とコメント。
そうやって話を聞いていると、音楽学校も劇団も少しずつ変化している事がわかります。
★普通って何?
同時に、一般常識とは異なる「当たり前」が存在する分野だという事も、理解したいと思います。
宝塚は芸事を基盤にした特殊な世界。
それを安易に「一般社会」「一般常識」と同列に並べても良いものか?
そんな疑問も生まれます。
「普通、△△だよね」
「常識で考えなさい」
といったフレーズをよく耳にしますが。
普通って何?
常識って何?
それは、その人がいる分野や地域のルールかもしれません。
各分野にローカルルールは存在します。
己が当たり前と思っている事が、別の人から珍しがられるかもしれません。
私は幼少期から変わり者扱いされてきました。
ただ、「変わってるね」を「面白さ」と受けとめてもらえる事が多かった。
それは幸運でした。
「一人一人、違うやん。違うのが普通で当たり前なのに…?」と不思議でした。
そんなこと言ったら、さらに変人扱いされると想像がつくので、黙ってきましたが。
令和の常識は「みんなちがって、みんないい」に傾きつつあるようで、嬉しいかぎり。
普通や常識は、その時代・分野・集団等における最大公約数。
私はそう捉えています。
★トライ&エラー
「こうしてみては?」
「ああした方がいいのでは?」
そんな視点や姿勢は、大いにあり。
失敗したからダメなわけじゃない。
失敗から得られるものに気づけるか?
さらにトライする勇気があるか?
何事もトライ&エラーの繰り返し。
すぐに効果は出なくても、あるいは失敗する事があったとしても、前向きな変化を目指す姿勢には賛同したい。
「試してみよう、やってみよう」と手を上げる勇気に拍手を送りたい。
せっかくなので、現役・OG・専門家(教育・医療・心理等)など、様々な視点を採り入れてみては…と思います。
同時に、何でも変えれば良いとも限らず、大切に守っていきたい事もあります。
「変わらないために、変わっていく」
宝塚が誇るお兄様(七海ひろき)の名言です。
あらゆる人、あらゆる物事に通底する心意気だと感じています。
∇私も見習いたい…!