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月組『ピガール狂騒曲』キャスト別感想2)月城かなと

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月組『ピガール狂騒曲』のキャスト別感想つづき。
 
2020年10月4日(日)15時公演(Bチーム)と、10月10日(土)11時公演を観ました。
 
ネタバレを含みますので、まだ知りたくない方は読まないで下さいね。
 
 
 
★月城かなと (95期・研12)
 
キャバレー・ムーランルージュの支配人を務めるシャルル。
 
お髭が渋い、必殺仕事人。
いえ、闇の始末屋ではありません。
仕事熱心という意味です。
 
話題の小説のモデル…と思いきや、真の執筆者がガブリエル(美園さくら)と知り、舞台に引っ張り上げようと画策。
 
その難題を、ジャック(珠城りょう)に吹っ掛ける商売人のシャルル。
 
シャルルは貧民街出身ゆえのガッツがあり、野心家。
 
仕事に打ち込む姿勢は極めて熱く、それ故に渾身の新作が失敗に終わり、自殺を考えるほど己を追い込んだり。
 
ビジネスマンと少年。
強さと弱さ。
 
シャルルの持つ可愛げに、ジャック(珠城りょう)はキュン♡
 
観てるこちらは、シャルルに加え、そんなジャックにキュン♡
 
Wキュン♡
一粒で二度おいしい。
 
れいこさんの男役としての渋みや貫禄は、確実について来てます。
お髭も似合う。
 
「月城かなと」という男役のカッコ良さが滲み出ています。
 
れいこさんは、宝塚で一、二を争う美貌の持ち主。
 
でも、艶消しというのかな?
 
敢えて華やかさを抑え、ダンディズムを強調した雰囲気・ビジュアルになっています。
 
ゆりかに続き、玲子も男女兼用名になりました。
 
試験に出るからね、ここ?
 
また、さゆみは ①笑いを取るのが得意 ②ギャップ萌え という意味があります。
 
類似語に「紅子」「みりりん」があります。
共通事項に「台湾公演」があり、混同しやすいので注意。
 
…誰も混同せえへんよ(^◇^;)
 
…という訳で、今後のれいこさんの課題は「アドリブ」と「笑いを誘うご挨拶」でしょうか。
 
アドリブは、ルキーニ(エリザベート)で大分鍛えられた筈ですが、たま様バースデー・アドリブ合戦に参加できず。
 
ほぼ、千海華蘭と輝月ゆうまの一騎討ち。
…と思いきや、そこに乱入した鳳月杏の三つ巴。
 
れいこちゃん、わかる、わかるよ?
 
たま様の舞台写真を買っても、「サイン下さい」と言えなくて、モジモジしてたら、たま様の方から声かけて下さり、パァァァ…と笑顔になった話、歌劇のえと文で暴露されてたよね?
 
美術館に展示されてそうな顔立ちのれいこさんが、モジモジ…のギャップ萌え。
 
そんなれいこちゃんが好きです。
 
でも、主演挨拶は、誰もツッコミ入れてくれないから。
 
さりとて、無理に笑いを取ろうとしなくても良いから。
 
己の苦手とする処や弱みを晒け出す事で、
 
「舞台では、あんなに堂々としてるのに……キュン♡」
 
これやで、れいこ(呼び捨てかい)
 
…そうそう。
 
シャルルのメイン歌唱で、ロングトーンが登場しますが、これが凄いの。
 
凄い肺活量です。
 
のぞ様(望海風斗)も、先だってのコンサート(NOW!zoom ME‼︎)で素晴らしいロングトーンを聴かせてくれましたが、月城さんも負けてない。
 
歌いながら笑顔で踊る、タカラジェンヌは伊達じゃない!
 
実際、月城さんの歌唱は向上していて、安定感さえ感じました。
 
 
和物ショー『welcome TO TAKARAZUKAー雪と月と花とー』でも、生き生きと歌や踊りを披露。
 
和服なのに躍動感があって、動きが軽快。
 
なのに着崩れせず、足元も乱れず、むしろ髪の肩への垂れ具合とか絶妙。
 
風間柚乃との舞いに入る前、鏡を見て身だしなみを整える姿が、艶っぽく男らしい。
 
風間くんとの鏡合わせの舞も、見どころでしたね。
 
月城さんと風間くんは、踊るうちに実像と虚像(鏡像)が入れ替わるのですが、無理なくスムーズ。
 
お二人の輪郭が似ているからでしょうか?
ナイス・キャスティングです、ほんまに。
 
舞台上での早着替えも、華やぎを増していました。
和装は仕込みが大変でしょうが、アシスト役の娘役さんと連携し、手際よく成功。
 
月城さんが2番手になって、まだ2作目と気づいてビックリ。
 
芝居・ショー共に、華やぎと爽やかさを添えつつ、月組の屋台骨をガッチリ支える、頼りになる2番手です。
 
珠城りょう、美園さくらはもちろん、鳳月杏、暁千星、風間柚乃らとの並びもしっくり。
 
何より、月組に馴染みきっています。
 
月城かなとは、月組に不可欠な存在だと沁み込んできました。
 
私は「月組の次期トップスターは月城かなと」とナチュラルに思っています。
 
相手役候補が五里霧中ですが、月城さんと同じく、正統派でクラシカルな娘役さんだといいな。
 
月城さんの歌唱力がアップしている事も踏まえ、相手役さんも歌唱力が高いと嬉しいですね。
 
個人的に『赤と黒』二幕冒頭の舞踏会で、コラゾフ公爵(月城かなと)と貴婦人(白河りり)のダンスが忘れられません。
 
ひたすら優美でした…!
 
2019年の花組ショー『シャルム!』に登場する、亡霊達の舞踏会の面影がよぎりました。
壮麗で優雅でしたね。
 
洋館…分けても、皇族や豪商の邸宅が美術館として一般公開されているケースがあります。
 
東京都庭園美術館(旧・朝香宮邸)、アサヒビール大山崎山荘美術館(旧・加賀正太郎別邸)、滴翠美術館(旧・山口吉郎兵衛邸)など。
 
こういう場所に月城さんが足を踏み入れたら、当時にタイムスリップしそうな気がします。
 
 
白河りりは『赤と黒』ではエトワールも務め、次世代歌姫の筆頭候補だと思っています。
月城さんとは体格差、空気感ともにフィットしていました。
 
…現実としては、まずあり得ないのでしょう。
うんうん、わかってる。
言っておきたかっただけ。
 
成長著しい月城さん、互いにパワーチャージし合える、素敵な娘役さんと結ばれますように。
 
 
今の月組は、陣容が充実しつつあるだけに、もっと観ていたい気持ちが強まります。
 
同時に、月城さんが男役として肉厚になっていく姿を見るにつれ、次期への期待も高まります。
 
月城かなとから目が離せません。
 
 
▽月城さん語りに終始しましたね…(^-^;)

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