アーネスト2月6日(土)マチネを観てきました。
では、キキジャノン閣下・本日のアドリブ。
★きゅうりサンド
ソファに座り、黙々ときゅうりサンドを食べるアルジャノン(芹香斗亜)
いつもは「伯母様は、僕の伯母様だ」…だから、きゅうりサンドをつまみ食いしても許されるんだと主張した後、アドリブへ突入 。
今日も、そろそろアドリブが入るタイミングに。
わくわく顔で、キキジャノンを見つめるアーネスト(明日海りお)
キキジャノンに「どうぞ、続きを」と促す。
それでも、話し始めないキキジャノン。
黙々とモクモク食べ続ける。
「どうぞ、続きを?」と繰り返すアーネスト。
…いや、あの、もしかしなくても、キキジャノン的に口を利けない状況なのでは?
ならば、代わりに何かお話しして、アーネスト。
完璧に観客モードで「今日のキキちゃんのアドリブ何かな?」とワクワクしてますね、明日海さん?
ようやく口を開くキキジャノン。
「…今日の(きゅうりサンド)は噛みごたえがある…」
「え?」
キキジャノンのやや苦しげな表情と、サンドイッチを見比べるアーネスト。
噛みごたえがあるってどんな事なのか、気になる様子。
そろそろと、きゅうりサンドに手を伸ばすアーネスト。
ちらちら、キキジャノンを気にしながら。
その手を全力で払いのけるキキジャノンでした。
★マフィン
2幕で、グウェンドレンとセシリィに「アーネスト」の嘘がバレた、アーネストとアルジャノン。
女性陣はご立腹で退室。
頭を抱えるアーネストに対して、マフィン(それとも、スコーン?)に手を伸ばすキキジャノン。
空腹を訴え、まずは腹ごしらえしようとキキジャノン。
いても立ってもいられないアーネストと対照的に、モグパク、モグパク。
とにかく女性陣に謝罪しに行こう!と、アルジャノンを急き立てるも、ぽけ~トロトロ。
お尻の重いキキジャノンに、もうなんで?と言いたげなアーネストに向かい、
「だって、(マフィンを)食べたいかと思って」
呆れて、キキジャノンを見返すアーネスト。
キキジャノンの言い方が思いつきっぽかったので、アドリブかなと。
1幕の二人の掛け合いでも、台詞のトチりや言い間違いがありましたので、今日はそういう日なのかも?
何にせよ、なかった事のように流してましたが。
機転を利かせて切り抜ければ、ミスも笑いになり、コメディだから許されるどころか、むしろ高評価に繋がります。
複数回観ている人にとっては、ラッキーでさえあるかも?
★小さなセシリィ
本日から役替わりBパターン。
音くり寿が演じる、小さなセシリィ。
正直に申し上げて、音くり寿。
彼女はぜひ大切に育ててほしい。
娘役の可憐さと、慈愛を秘めた母性を併せ持った声の持ち主です。
『こどものように』をアルジャノンとデュエットする場面では、胸が熱くなりました。
「メーテル…!」と鉄郎になって叫びそうでしたよ。
いえ、本当に。(銀河鉄道999より)
藤壺も、メーテルも、母性に満ちながら女性としての色香や魅力も備えた、ほとんど幻想的な存在。
男性にとって、永遠の理想の女性像でしょう。
音くり寿は声で…歌で、女性の豊かさや優しさを幅広く表現できる人だと思いました。
高く澄んだ声から、低く落ち着いた声まで音域が広く、声の出し方も様々に変えられるようです。
話し声も、高すぎない落ち着いた、柔らかい声が出せる娘役さん。
滑舌が良く、早口でも言葉を聞き取りやすい。
もちろん、「小さなセシリィ」としても、イメージにピッタリ。
でも、若くて可愛いお嬢さん役で収まらない器だと思います。
メイクさえ工夫すれば、新人公演で藤壺を演じる事も可能だったのではないでしょうか。
藤壺は、いわばメーテルだから。
そう感じたのは、声はもちろんですが、笑顔や表情。
くり寿ちゃんの笑顔はアルカイック・スマイルなんです。
慈愛に満ちた穏やかな仏像の笑みや、皇室の秋篠宮紀子様の笑顔。
あれらが、アルカイック・スマイルです。
くり寿ちゃんの笑顔は、さらににこやかですが、定番スマイルが紀子様ライン。
表情のパターンはまだまだ少なめですが、基本的な表情パターンはどれも愛らしい。
くちびるを尖らせ、怒ってみせたりね。
表情の作り方が、けっこう明日海さんと似てます。
参考にしているのかもしれませんね。
出だしこそ、台詞を噛んでしまいましたが、その後はスムーズ。
キキジャノンの腕にすっぽり収まるサイズ感といい、愛くるしい笑顔といい、キキジャノンを翻弄するようにくるくる動き回る姿といい、夢見る小さなセシリィそのもの。
それでいて、必要以上に幼く感じないのは、声の力かなと。
愛らしいけれど、程よく落ち着いていて。
それこそ、声だけ聴いていれば、グウェンドレンの方が幼いですものね。
歌唱力の確かさはもちろん、声の表現力が本当に素晴らしい。
そして、華奢で可憐な骨格。
少し下ぶくれながら、輪郭自体は丸顔ではなく、瓜実顔に近い。
…という事は、メイクを工夫すれば、充分大人に見せる事が可能でしょう。
背は低めだけれど、お顔はじめ全体的に小作りなので、バランスはとれています。
隣に立つ男役さんを引き立てるマジックがすごい。
キキジャノンは、いつにも増して男らしくかっこ良く見えました。
アーネストの側にも、もっと立ってほしいです。
真彩希帆、星風まどか、音くり寿。
この3名を、次代のトップ娘役として、強く推させて頂きます。
特に小柄な男役さんにとっては、己を引き立ててくれ、リフト等の負担も少なく、実力が伴っている、素晴らしい相手役となるはず。
また、トップを張る限り、主役=トップ(娘役も含め)の図式は崩せません。
表現力の幅広さは、大きな武器になります。
音くり寿は、これからまだまだ伸びていくでしょう。
真彩希帆ちゃんに去られ、本当に残念でたまりませんでした。
…が、くり寿ちゃんという宝物が花組に配属されていたんですね。
音くり寿、ぜひ大切に…大切に育ててあげてほしいです。
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本日のアドリブ & 歌姫・音くり寿の小さなセシリィ(Ernest in Love)
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