2020年6月 15日(月)ついに宝塚歌劇団が公演の再開予定を発表しました。
まずは花組『はいからさんが通る』宝塚大劇場公演。
7月17日(金)〜9月5日(土)の約2ヶ月弱。
一席置きの配席。
最前列は空席。
新人公演は8月4日(火)
新公の上演自体は良いと思うのです。
むしろ、ぜひ若手にチャンスを!と、願っています。
ただ、「本公演の終演後、新人公演のお稽古を(深夜まで)行う」事について、改善してくれたら嬉しい。
従来のやり方を続けたら、生徒の健康が心配です。
疲労が蓄積して、免疫抵抗力が低下したら、ウィルスにつけ入る隙を与えかねません。
7月中は一日につき一回公演(13時)なので、少しは負担も軽減されるのかもしれませんが…。
少々穿ち過ぎかもしれませんが、「怪我による休演」が発表されるたび、新公学年の若手生徒である確率が高い気がします。
疲れが一因なのでは…と気を揉んできました。
怪我や病気から生徒を守るためにも、休養がとれますように。
これは、新公学年に限った話ではありませんね。
宝塚歌劇という大所帯を運営する難しさを、改めて考えさせられます。
8月以降は、一日ニ回公演も。
11時/ 15時30分に上演開始。
幕間は35分間。
消毒を行うゆとりを考慮して…なのでしょうね。
オーケストラ・ピット密問題は「録音演奏を流す」ことで対応。
全国ツアーみたいな感じになるのかな?
宝塚は音出しのタイミング合わせ、絶妙なので。
その点は心配していません。
東京公演では長らく「舞台上の生徒がオーケストラの演奏に合わせて」いたような。
本拠地と東京では、オーケストラの在り方が異なるようなので、致し方ないのですが。
とはいえ近年は、東京のオーケストラも本拠地並みになってきたように感じていました。
また、演目によってはスーパーミラクル演奏を聴かせてくれることも。
2019年春のシアターオーブ公演『20世紀号に乗って』がそれ。
指揮者とオーケストラは舞台の幕裏にスタンバイ。
舞台中継をモニターで見ながら、指揮・演奏する離れ業をやってのけました。(指揮:上垣聡)
モニターを利用すると、ほんの僅かとはいえタイムラグが生じ、演奏に影響しかねません。
そんな綱渡り公演を見事にやってのけた指揮者と演者※。
スーパーカンパニーでした。
(※演者は、演奏者とキャスト陣を指します)
ブロードウェイ・ミュージカルの厳格な版権ゆえに、円盤化がない事が惜しまれてなりません。
…と、話がズレまくってるよ?
ごめんなさい。
東京公演がいつ再開できるか謎ですが、録音ならオケピ密問題も、地域差問題も解消されますね。
生オケも宝塚の魅力とはいえ、録音演奏は現状に即した適切な判断だと思います。
まずは比較的コントロールしやすい本拠地・宝塚大劇場からのリ・スタート。
本拠地も、東京宝塚も、外箱も…と手を広げず、手堅く進める姿勢。
好判断だと思います。
そして、チケット対策。
「大幅な座席数減に伴うチケット難」
→「そこをつけ狙う転売屋」
→「更なるチケットの高騰」
…を誰もが憂慮してきました。
そこで、劇団が繰り出した手は、
「大劇場チケットカウンター販売なし」
「電話受付なし」
「各プレイガイド販売なし」
「団体観劇なし」
宝塚友の会での会員先行販売がメインになり、一般発売は激減方向へ。
チケットはすべて当日発券。
入場認証システム対応(IC機能付き)の会員証をお持ちの宝塚友の会会員は、会員証をかざせば入場できるそうです。
チケット発券が不要に…!
古いものはいざ知らず、現在新規発行される会員証はクレジットカード機能がついています。
そんな大切なものを預かるのは、身内でも躊躇しますよね。
また、友の会先行申込では「一公演につき、お一人様一枚」
友の会先行販売がメインになる以上、家族や友人の分もチケットを手配する事は困難になります。
少なくとも、当面は。
当日券はなくなり、立ち見席は一般発売での販売対象に。
宝塚友の会は「なかなか当選しない」事でも知られています。
会員の当選確率が上がるのかな?
会員証によるチケットレス・システムは、転売価格が高騰するにつれ、「宝塚も導入すればいいのに」という声が出ていました。
チケットレス・システムは、すでに様々な人気アーティストが採択し、システムも実績も構築・蓄積されつつあります。
宝塚が今ひとつ踏み切れずにいたのは、「家族や友人同士、いろんな人と連れ立って楽しんでほしい」という気持ちがあっての事だったろうと推察しています。
今でこそ、劇場が単独で建っていますが、その昔は宝塚ファミリーランドの敷地の中にあった施設です。
私自身、学生時代に友人に引っ張られてきたクチでした。
宝塚歌劇は小林一三翁の時代から「気軽に観られる事」を旨としてきただけあって、B席や当日券など、安く手軽に観れるツールを用意してきました。
先般の値上げでA・B席価格を据え置いた事も、その姿勢のあらわれだと感じました。
今もきっと、間口を広げておきたい気持ちはある事でしょう。
それでも、会員を優先する手法を採択したのは、仮に感染者が出た場合、「会員なら身元や感染経路の特定をしやすい」との判断もあってでしょう。
多岐にわたる視点から、最善に近い判断を練り込んできた宝塚歌劇団。
いろいろ書きましたけど、再開に踏み出した宝塚を、私は応援します。
注目されやすい存在なだけに、とても勇気のいる決断だったはず。
すごく色々、対策を考えたはず。
その姿勢を想像すると、胸が熱くなります。
ありがとう、劇団さん。
もしチケットが当たったら、感染者を出さないように私も最善を尽くしたいと思います。
▽ 宝塚にエールを送りたい♪( ´▽`)

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