昨日 2020年3月22日(日)は雪組『ONCE UPON IN AMERICA』の東京公演・前楽と千秋楽でした。
千秋楽は、宝塚専門チャンネル・スカイステージで生中継されたので、ご覧になられた方も多いでしょう。
新型コロナウィルス感染拡大の中、その動向が注目され、批判の的となった宝塚。
最初の再開時(3月8日)は、ほぼスケープゴート状態。
それでも敢行したのは、星組宝塚千秋楽に照準を合わせたからでしょう。
退団者が大階段を降りて、大劇場のセンターでお別れを告げるセレモニー。
生徒と観客、双方にとって大切な儀式。
二度目の再開時(3月22日)は、他にも上演を再開した劇場もあり、以前より心強い状態だったようです。
日比谷のゴジラは緋色のマントをまとい。SHOCKのフライングを模していたそうですね。
当日、全日程の中止が決まった堂本光一主演の『Endless SHOCK』
こちらは、スマホ一本による
生配信を行ったとか。
朝のニュース番組で見ましたが、臨場感がすごかった。
光一さんを見上げる視点でズームアップしていく感じとか。
いや〜、久々にリアル男子にときめきました。(←おい)
はい、宝塚に戻ります。
(なお、望海さんらの科白はニュアンスです)
雪組の卒業生たちも、組子はじめ大勢の人々に見守られ、大階段を降りることが叶いました。
本当におめでとうございます。
友人と妹が幸いにも劇場で観劇できました。
当初、友会もプレイガイドもライビュも外れ…と惨敗を喫した妹。
まさか劇場で観られるとは思わず…本当にありがとうございました。
ひと様の情けが身に沁みます…。
劇場で観られた妹の感想は
「放心状態」
…感極まったのね、そうかそうか。
それでも、帰宅してから生中継録画のTV画面を、スマホのフェイスタイムで見せてくれました。
さすがに全編は無理だから、パレードとご挨拶のみ。
妹が最も感極まったのが、パレードの銀橋に一人立つ望海さん。
トップさんが最後にはけますよね。
その直前、上を向いて目をギュッと閉じ、左腕をお辞儀する時のように胸元に上げて。
観客席からは、望海さんが天井を見上げたように見えたそう。
感極まった表情を改めて見て、感慨深く…。
目を潤ませながら、何度も泣きそうになりながら、ご挨拶をされました。
退団者とトップスターだけがステージに現れたくだり。
「最後に一言」と促す望海さん。
下級生の美華もなみ(101期)はともかく、早花まこ(88期)、舞咲りん(85期)との掛け合いは、名残惜しいのか、だいもん(望海)が長引かせてましたね。
早花さんとは息の合った「どっせい!!」を聞かせてくれました。
早花さん最後のご挨拶で唱和するだいもん。
本科予科なんだよなぁ、この人たち。
同じ先輩後輩でも、宝塚音楽学校の本科予科の関係は特別な繋がりを感じますね。
「望海と真彩が率いる雪組が大好きでした」という舞咲さんのお言葉も、とてもとても嬉しかったことでしょう。
外様トップコンビの望海風斗と真彩希帆。
雪組を大人気組に押し上げた、歌の大天使コンビ。
…とはいえ、ずっと雪組にいた先輩からどう思われているのか?
不安はあったかもしれません。
独自の個性と技術力で雪組を盛り立てて来られた舞咲さんのお言葉に重みを感じたことでしょう。
舞咲さんの最後の言葉にウルウルする望海さんに、
舞咲「ここ、私が泣くところ!」
望海「あっ、あっ、ごめんなさい。どうぞお泣きになって?」
舞咲「もう(涙が)引っ込んだわ」
と笑いを誘う場も。
まるで漫才のように盛り上げて下さるヒメさんの配慮に、観てるこちらは泣き笑い。
望海さんも泣き笑い。
(先輩への丁寧な言葉掛けがオカマみたいで、ジワジワ来る…)
雪組生を呼び込む時のだいもんがまた、よかったですね。
望海「みなさーん!」
雪組生「はーい!!」
袖から出てくる雪組生を見ながら、とても嬉しそうに
望海「待っててくれた♡」
組子さん達を愛おしそうに、嬉しそうに見つめるだいもん。
望海「宝塚がこれから、どうやって寄り添っていけばいいのか、迷いもありました」
再開する事が、本当に良い事なのか?
だいもん自身、いまだに逡巡と葛藤に苛まれているそうです。
望海「…でも、二度の中止を経て、こうして三度目の舞台に上がれる事が、とてもとても嬉しいです」
きっとそれは、組子の総意。
スタッフの総意。
劇場に駆けつけた人々の総意。
何かを決断することは、大きな勇気がいります。
批判することは簡単です。
宝塚歌劇団は逆風や批判を覚悟して、幕を開けました。
その背景にある気持ちの多くを、私達ファンは推察できるはずです。
前にも書いたけど、ドラマは古代ラテン語で「決断」という意味だそう。
望海風斗率いる雪組は、ギリギリのドラマを見せてくれました。
本当にありがとう。
▽宝塚、どっせい!!

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