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花組トップ明日海りお、退団発表記者会見

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一昨日の日記『花組トップスター明日海りお退団発表』に、温かいコメント、メッセージ、イイネをありがとうございました。

私の身体のご心配や、ブログの感想をいただき、ありがたいやら、勿体ないやら…。
お気持ちが、とてつもなく嬉しいです…!!

私のMRI画像を見た医師から、ことごとく「これで、なぜ生きてるの?!」と驚かれます。

なぜ延命しているのか? 
なぜ身体が動くのか?

主治医は、専門医を指導する「指導医」で、その道の権威の一人。
それでも、わからないそう。
主治医なりに辿り着いた仮説、それは…

「回復の原因は、若さと宝塚かな」

……先生、わからないからって、適当なことを…(←さりげなく暴言、あわわ)
…それに私、そんなに若くは…(困惑)

あっ、でも、宝塚はすごいです、たしかに。
それに、若さゆえの回復力は、広汎な事実として確かにあるようです。

(病院の利用者は高齢者が多いから、私は若者層に加われるのね)
(まだ年金もろてない、現役の働きアリって意味ですが)
(ごっつぁんです)

明日海さんの退団発表の記事なのに、つい私事に触れたばかりに、有難くも私の事までお気遣い下さって、温かいお言葉をありがとうございました。
とても、とても嬉しいです…!

お返事できなくて、申し訳ございません。
(Amebaさん、そろそろ制限を解いてくれないかな…メッセージ発信できるように…)

退団発表から一夜明けた 2019年3月13日(水)明日海さんの退団記者会見が開かれました。

昼休みには、ネットニュースを拾いまくりました。
会見の様子は、近日中にスカイステージで放送されるでしょう。

とりあえずインターネットのニュース速報より、いくつか印象に残ったことを。

朝日新聞社の記事が特に詳細で、担当記者さん達には感謝に絶えません。
他の新聞の記事も、大事な核を掴んで下さっています。
メディアの皆様、取材と報道ありがとうこざいます。

明日海さんの退団会見は、素顔の明日海りおが窺えたようですね。

まず、記者会見に集まって下さった方々への感謝を伝えること。

そして、宝塚、スタッフ、組子、相手役、ファンへの愛と感謝。
気持ちが昂って、涙がこぼれたり。

バウホール初単独主演『アリスの恋人』千秋楽あいさつで、思わずウルウルしていた明日海さんを思い出します。
(映像で見たんですけどね) 

マギーさん(星条海斗)に「泣いちゃった?」と声を掛けられた明日海さん。
涙をこぼすまいと口を真一文字に結び、マギーさんを見つめるも、声が出せない。

映像を通して、あふれだす思いが伝わってきました。
そんな初主演の明日海さんを見守る面々の温かさも…。

隣にいる小川理事長がハンカチをさしだしたら、「持ってます!」と泣きながらも気丈さを見せる明日海さん。

小川理事長といえば、日刊スポーツのネットニュースにて、こんな場面が紹介されていました。

会見に同席した小川友次理事長からは
「ここまで大劇場主演9作で、すべて稼働率100%以上は例がない。御礼を言いたい」
と礼を言われる異例の展開もあったが、明日海は「私の力だけでは…」と謙遜。

明日海さんが率いるようになって連続4年、団体賞を貰ってきた花組。
「私だけじゃない。花組生みんなで」とい気持ちが強いのね。
そこまでの吸引力を持てるのは、まさに「組子一人一人のおかげ」という気持ちでしょうね。

小川理事長も今の立場に立たれてから、様々な改革を実行し、成果を上げて来られました。
少しだけお話しした事がありますが、「(改革を進められたのは)実際に手を動かしてくれた職員のおかげ」と仰っていました。

ご周知の通り、小川理事長は初日や千秋楽にロビーに立たれています。
VIPのお客様しか相手にして貰えないと思っていましたが、私のような一介の客にも丁寧に接して下さいました。
明日海さんといい、上に立つ方ほど、謙虚でいらっしゃいます。

『ポーの一族』の頃に退団を意識し、劇団の人に相談していたとの事。
この「劇団の人」とは、花組プロデューサーなのでしょうか。

己の存在が、下級生にとって窮屈ではないか、気にかけていらしたそう。
明日海さんは皆を引っ張りながらも、ご自分が組子たちの負担になっていないか、意識されていたなんて…。
負担どころか、明日海さん抜きでは成立し難い公演もあったと思います。

『MESSIAH』と『Beautiful Garden』が双方とも退団作の香りが漂っていて、しかも名作・佳作でした。
もしかして、退団を見据えて練り込んで下さったオリジナル新作だったのでしょうか。

同期で雪組トップのだいもん(望海風斗)には、タカラヅカスペシャルの楽屋で告げたそう。
だいもんは泣いてくれました…と朝日海さん。
そりゃ泣くよ!!

トップさん同士、相部屋だっただいもん。
89期から輩出された男役トップスター同士。
その立場の現実を肌で痛感しあえる者同士。

組が違うとスケジュールが合わず、そうそう会う事もないでしょう。
そんな中で、膝をつき合わせてお話しできて良かったですね…。

花組の仲間へは、3月10日(日)前楽のあとに伝えたとの由。
皆さんが泣いてくれて嬉しかった、と。
そりゃ泣くわ!!!

ゆきちゃん(仙名彩世)と同時退団を視野に入れつつも、敢えて見送ることに。

蘭乃はな、花乃まりあ同様、単独でのサヨナラショーを仙名さんにも経験してほしかったから、と。

平素は男役を立ててくれる娘役が主役になれる、数少ない機会。
最後の花道を、仙名さんにも……と。

娘役がメインになる様子を「お姫様として扱われる」と表現した明日海さん。

「蘭ちゃん、花乃ちゃんに続き、ゆきちゃんにもお姫様になってほしい」と望んだ明日海王子。

……ゆきちゃんは、明日海さんの隣にいる時、いつもお姫様になれていたと思いますよ…?

添い遂げも愛ですが、こうして娘役が主役になれるスライド退団も愛ですね。

退団後は「まずは職探し」と笑わせてから、「運転免許をとりたい」

結婚は「未知ですね」
「台湾でみてもらったら、結婚線がいくつかあると言われた」
「でも、可愛い娘役さんを何人もお嫁にもらったから、消えたかも」

なるほど、そう来たか!
明日海さんなら、女性に戻っても間違いなく入れ食い状態ですよ。
女性版カサノヴァになれるかも…?!

ふだん、なかなか胸の内を明かせないジェンヌさん。
SNSが発達してきた現代では、匿名の心ない言葉に傷つけられる機会は、飛躍的に増えたと思います。

人前に立つ仕事をする人は、鬱憤晴らしの標的にされやすいのは確か。

また、過度な攻撃をしがちな人は、心に(本人にとっては)重い負荷や闇を抱えている可能性が考えられます。

本当の課題に向き合うのが怖くて、他で憂さを晴らす心理。
己自身に向き合うことは、とてつもなく勇気がいります。

そういう心理は、私自身にもあります。
むしろ、私はとても弱く愚かです。
その自覚もあって、普段は多少気になる事があっても、片目を瞑ってスルーしています。

執拗に繰り返される度を超えた(ように感じる)暴言を目にするたび、癒えぬ傷の深さを感じます。

自分自身と向き合う事は、一番きつい。
でも、楽になれる一番の近道でもある。
それもまた、私自身が経験から痛感している事の一つです。

現実を見つめること。
現実を認めること。
未来を予測すること。

それらが怖くて、目を背け、思考停止した時期があります。

その思考停止の方法の一つが、他者への(度を超えた)責任転嫁やバッシングかな…と。

私も、他者のせいにする事はあります。
そうやって心の負荷を軽減したり。

そして私は、自己史上で究極の現実逃避をしたことがあります。
病気で倒れ、身体が動かなくなった時ですが。

それまで、病気や怪我は「いずれ治るもの」でした。
それが「努力が及ぶとは限らない」「むしろ、無理かも」という現実が立ちはだかりました。

もうね、将来に目を向けるのが怖くて。
先の事を考えると、暗闇に突き落とされるようでした。

…なので、何も考えないように仕向けました、自分を。

その方法は、目の前にある「今、私に出来る事」に集中すること。

それが、リハビリでした。
身体を動かすと、何も考えずに済んだので。
思い通りに動かなくて、必死すぎて、余計なことを考えるのが怖すぎて。

究極の現実逃避が、自分自身に集中すること……奇しくも己と対峙する事に繋がり、今の私がいます。

つらくて逃げても良いと思います。
なにも、正面からぶつかる事だけが勇気ではありません。

ただ、根本的なことから目を逸らし続けても、苦しみから逃れられないかもしれませんね…。

「的外れ」とは、本来 刺すべき的から外れているという事。
的外れな攻撃は、的に当たらないばかりか、己に返ってきて、より傷つく恐れがあります。

…とはいえ、そういう経験を経ることも、人生の醍醐味の一つかもしれません。

痛い目を見ないと学ばないばかりか、いくら痛い目をみても懲りない人もいます。

…それ、私の事なんですが。
私はそういう弱く愚かな人間です。

主治医に「調子にのるな。君の回復は奇跡なんだから」と注意を受けて来ました。

回復の重みを、有難さを忘れないために、後遺症が残ってくれているのだと思います。
この不自由さがなければ、もっと調子に乗っていた事でしょう。

明日海さんは、最も辛い経験として「組替」を挙げていらっしゃいました。

同時に、月組・準トップ時代の「トップスター龍真咲さんとの主演役替わり」に触れてもいらっしゃいます。

「あんなに大変な事が出来たんだから、大丈夫」と、その後のどんな困難にも耐えられた、と。

そして、己以上に当時の月組トップスター龍さんのご苦労に想いを馳せる明日海さん。

明日海さんご自身は、大抵の事には動じないでしょうね。
視点の高さが、私などとは段違い……いや、そんなもんしゃないな。
視線の高さが、別次元。

明日海さんの思いの深さや、繊細な感性にふれるたび、惚れ直します。
あの細い身体のどこに、どっしりした胆力を秘めているのか。

これからも見上げていきたい、大切な人です。


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